経済成長戦略(福田成長戦略)のポイントは?
»
経済財政諮問会議は5月23日、「経済成長戦略(福田成長戦略)」の素案を発表しました。今後10年間、経済成長率において実質2%以上を目標とするものです。
福田成長戦略の特色として、
- 3つの戦略: 全員参加の経済、平成の開国、強み発揮の経済
- 日本が本来有する「つながり力」と「環境力」を成長への新たな発想に
- 生活者・消費者の視点で、政策を構築
経済成長戦略のポイントとして、
全員参加の経済 ~人材活用と生産性の向上~
- 2010年までに、若者・女性・高齢者の 220万人の雇用充実
- 保育サービスを飛躍的に伸ばし待機児童ゼロに (保育サービス利用率を 2010年26%に)
- サービス業・中小企業の生産性向上(業種別生産性向上プログラム)
- 生活直結型産業の発展(規制改革・IT化・ロボット化)
- 国民の立場に立った電子政府の実現
平成の開国 ~開かれた国づくり~
- 2010年までにEPA締結国との貿易を全体の 1/4以上に。 対日投資の阻害要因の徹底除去。外資規制のあり方も包括的に検討
- 2015年までに高度人材 30万人、 2020年目途に留学生 30万人受入れ
- 世界に遅れを取らない空の自由化(便利な空港、開かれた空路) アジア経済・環境共同体構想の実現
強み発揮の経済 ~革新的技術による成長~
- 環境・エネルギー技術のトップランナー(技術革新計画、太陽光パネルの普及支援)
- 「スーパー特区」で先端医療・医療機器開発を後押し
- 画期的技術に迅速に対応する国家的緊急プロジェクト予算の創設
ITでは、「中小企業のIT支援」や「電子政府の実現」等がありますが、中でも「革新的技術戦略」がポイントであると考えています。
- 環境エネルギー技術のトップランナー構想
- 「革新的技術特区」(スーパー特区)
バイオ技術、医療関連技術を強化し、健康・医療産業をリーディング・インダストリーに育成するとともに、ITを活かしたユビキタス技術やロボット技術を一層活用して、高齢者や障害者が暮らしやすい社会づくりを進める。 というものです。
福田首相は、最終案のとりまとめにあたって、「国民の閉塞感や不安感を打破して成長を実感できる包括的な成長戦略にしたい」としています。景気の減速感も漂っている昨今、経済成長戦略(福田成長戦略)がどの程度、日本国民にとってメリットにあるものにできあがっていくのでしょうか?
SpecialPR