正しいときに正しい場所にいる力
防衛省は、守屋前事務次官のゴルフ接待等の問題を受けて幹部の夜間や休日の行動を把握する必要があるとしてGPS機能を搭載した携帯電話を持たせることになりました。
一方、警視庁も交番に勤務する警察官の位置や勤務状況の把握そして現場に速やかに駆けつけられるようにGPSを来年度から試験導入する方針を固めています。
防衛省庁と警視庁のGPSの導入の事例をあげてみましたが、正しくない場所にいないかの確認と正しい場所へ誘導していく仕組みをITを使って解決していこうという試みが政府でも始まっています。
正しいときに正しい場所にいる力
先日、梅田望夫氏の「ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか」を読みました。その中で、”正しいときに正しい場所にいる”というキーワードに関して以下のコメントをしています。
人生のすべての言葉がこの言葉にあるとまで思う。生まれつきの天才は別として、ほとんどの人は偶然や運やめぐり合いによって、人生が大きく展開していく。私たちは、無意識のうちにさまざまな選択をしながら日々行動しているわけだが、その選択・行動パターンによって、運や偶然をつかむ人とそうでない人がいる。(中略)誰かの心に印象を残し、大切なときに誰かから誘われる力なのである。
今回の防衛省の事件は世間に大きな衝撃を起こしました。”正しいときに正しい場所にいる”という視点で考えると今回は、正しくないときに正しくない場所にいた”のかもしれません。人は偶然の出会いによって、人生が大きく展開していきます。最初のタイミングとポジショニングを間違えてしまえば、大きく道をそれてしまうリスクが考えられます。今回、防衛省幹部のGPS導入というニュースを聞いて、”正しいときに正しい場所にいる”力を身に着けていくことが大切ではないかと改めて感じているところです。