iPod touchそしてiPhoneはユビキタス・コミュニケータになれるのか?
iPod touchがついに出荷開始されたということで、いろいろと話題になっています。そしてiPhoneの日本への上陸も望まれています。
政府が推進する「ユビキタス特区」とモバイル端末
総務省は6月18日、「「ユビキタス特区」の創設に向けて」を発表し、来年1月に「ユビキタス特区」を創設し、十~数十程度の地域を対象に利用されていない周波数帯を活用し、通信と放送を連携したサービスや、次世代携帯電話、ネット家電に関連する開発・実証実験などを行っていきます。その開発支援の中で、ICタグ(電子荷札、電子タグ)で商品の生産・流通経路が瞬時に読み取れる携帯電話等も対象の一つになっています。
(事例1)「ユビキタス・アートツアー」@東京ミッドタウン
6月13日、「東京ミッドタウン」で「ユビキタス・アートツアー」を開始しました。専用の携帯端末「ユビキタス・コミュニケータ」を持ち歩くと、タウン内に点在するアート作品まで案内し、音声や動画による解説を視聴することができます。(関連記事参照)
(事例2)「Tagged World」プロジェクト
立命館大学情報学部島川研究室では「Tagged World」の実験室を設置し、“多種多様なセンサを使用した,ユビキタス環境においてユーザが携帯できる端末を用いて,ユーザの支援を行なう研究やユーザのコンテキストを認識する研究”を行っています。例えば、女性が家の中で「ポケットアシスタント(ユビキタス・コミュニケータ)」を持ち、財布にはICタグをつけ、財布を持って外出する際にポケットアシスタントが行動を予測し、次に何を行うべきか提案をしてくれるのです。
いくつか例を書いてみましたが、まだちょっとイメージがわきにくいと思います。ポイントは、「ユビキタス・コミュニケータ」を個人が持ち、ICタグが家や街の中に張り巡らされるようになれば、タグがついているエリアに近づいたときに、様々な提案や情報を「ユビキタス・コミュニケータ」で読むことができる環境が整う可能性があるということです。iPod touchやiPhoneの場合は、前面タッチパネルディスプレイということで、子どもから高齢者まで使いやすいインターフェイスをもっています。ソフトウエア等が対応できるかどうか定かではありませんが、「ユビキタス・コミュニケータ」にふさわしいインターフェイスを持った端末と言えるのではないでしょうか?