実名で仕事することのメリット、デメリット
アイティメディア本体の記事を読まれたことのある方は、記事のタイトルの右下あたりに記事執筆者の名前が出ていたりいなかったりすることにお気づきだと思います。
原則的には企業のプレスリリースをほとんどそのまま記事にするようなものは無記名、取材などに基づく場合は記名、ということのようです。結構編集部によっていろいろだったりして、ニュース編集部はわりと匿名率が高い。
私が担当しているのは海外のプレスリリースや公式ブログを翻訳しただけの記事なんで、無記名でいいところですが、ある時、実名をさらせとのお達し。
そうそう、この海外速報部ログも最初は偽名だったんですが、途中から諸般の事情で実名になりました。
で、本来ソーシャルな人間じゃないんでFacebookを実名でやるつもりはなかったんですが、これも「Facebookページ作るから実名アカウントで管理者になりなさい」というお達しがあって仕方なく実名アカウントを作りました。
自分の無知や誤解や計算間違えや変な日本語を日々たくさんの人に名前付きで公開しているのはかなり恥ずかしいものであります(じゃぁ間違えるなよ)。ごめんなさいごめんなさい。
でもその後フリーターになって、名前を出しておいてよかったと思うことが一度ならずあります。
Facebookのメッセージでお仕事の話をいただくことがあるのです。
そんなことが本当にあるんですねぇ。
しかも、皆さん記事とか部ログとかページのコメントとか読んで、私のばかさ加減をある程度分かった上でのお話なんで、「こんなはずでは」ということにはあまりならないみたいです。
日経BPの中川部長から「グロースハッカー」の翻訳の話をいただいたのもFacebookのメッセージでした。
なにしろ中川さんから最初に(Facebookで)声をかけてもらったのが、ある記事の間違えのご指摘だったんで、いまさら取り繕いようもありません。
それでも、私の記名記事を読んで、この本の翻訳に向いているかも、と思ってもらえたのだから、ありがたいことです。実際、出てくるエピソードはいずれもなじみのある企業の、でも「おお、そうだったのか」というものが多くて楽しく読めちゃいました。
なんと恵まれた話でしょう。実名で仕事しててよかった。
というわけで、前回に続いてもうすぐ出る本をちょっと宣伝。
「グロースハッカー」には、この部ログでたまに紹介する骨のあるスタートアップの話(これとかこれとか)みたいなエピソードがたくさん出てきます。本来は、DropboxとかTwitterとかのびっくりな成長(グロース)っぷりを支えたマーケティング手法「グロースハック」を紹介する本ですが、元気のあるIT企業の話が好きな人にもお勧めです。