HPのハードCEO辞任の理由がよく分からない
土曜日の朝、「HPのマーク・ハードCEO兼会長、セクハラで辞任」という記事を掲載しました。プレスリリースでは具体的に何があったとかそういう説明はありませんが、いったいなにをやっちゃったんだろうという興味は当然あります(よね?)。
ちょこちょこ見た範囲ではNew York Timesの記事が今のところ一番詳しいようでした。それによると、ことの発端はハード氏が雇っていた外部のマーケティングコンサルタントの女性が弁護士を立ててHPにセクハラの申し立てをしてきたことで、セクハラは“立証できなかった”けれども、この女性に対する支払いに関連する不正確な経費請求書が見つかったそうです。同社の法律顧問、マイケル・ホルストン氏(この人はハード氏がHPにつれてきた)は「ハード氏がこの女性との関係を隠すために不正確な経費請求書を使っていた」と言ってます。なので、セクハラで辞任というよりは、不当な支払いで辞任、ということになるのかも。
被害を申し立てた女性の弁護士は、セクハラ訴訟で有名なフェミニスト、グロリア・オールレッド氏。女性の氏名や申し立ての内容は明らかにしていませんが「はっきりさせておきたいのは、この女性とハード氏の間には不倫関係も、性的交渉もなかったことです」と言ってます。ハード氏もそういう関係じゃなかったと言ってるそうです。
この女性がHPに雇われていたのは2007~2009年の2年間で、HPがアジア、欧州、米国で開催したイベントに参加し、イベント後にハード氏と2人だけで頻繁にお食事したんだそうです。そのときの経理請求書が不正確だったらしいです。。。
なんか、釈然としません。
先代CEOのフィオリーナさん更迭のときも、その理由がよく分かりませんでした。会長辞任のときは、「スパイ容疑」でした。昔読んだ「HPウェイ」で同社にはいいイメージを持っていたのですが、フィオリーナさん時代からなんだか変な感じになってる気がします。HPには、「業務上の行動指針(Standards of Business Conduct)」というのがあって、サイトにもビジネス倫理についての説明が掲載されています。企業が創業の精神を忘れずに文化を保つのは、特に大きい企業では難しいと思いますが、基本に立ち戻ってほしいです。せっかくPalm買ったんだし。