スマート革命と薬品のネット販売解禁の帰趨、いわばドイツ憲法発想を採用した安部内閣、英国憲法じゃないと満足しない楽天三木谷さんの対立
市販薬のネット販売は厚労省が定めた規則で禁止されていました。しかし最高裁が今年1月、「国の規制は憲法に違反して無効だ」としたため、薬事法が改正され、一部の薬について規制がかけられる見通しとなっています。
しかし23種類の薬については、当初は対面販売に限るとされ、発売から三年後にネット販売が解禁されます。
しかし政府の方針に楽天三木谷さんらが「時代錯誤も甚だしい」として激怒し、産業競争力会議の政府委員を辞めるとか再度訴訟もありえるとおっしゃっています。
これについて一部の識者の間からは、安部内閣の失速の始まりと言う見方も出ています。
筆者は「安部内閣は改革を放棄したのではなく、単に急激すぎる改革を止めただけではないか」と見ています。「もう少し漸進主義でやらないと医薬品を販売する薬局が急激に潰れるリスクがある」と言う事なんでしょう。
丁度、徳川幕府を倒した明治維新政府が大日本帝国憲法のモデルを採用するにあたって最も進んだ英国憲法(国王は象徴)では無く、保守的なプロイセン憲法(ドイツ憲法)(国王は元首)を選んだようなものではないかと考えられます。明治政府でも改革急進派の早稲田大学の創始者、大隈重信らの下野が知られています。
楽天三木谷さんらが政府委員を辞めて下野されるのも、改革派の大隈重信や板垣退助に擬して考えると面白いです。
さてスマート革命(モノのインターネット)に関しては米国でもネット通販企業のアマゾンなどの生産性が高過ぎ、倒産した家電のサーキットシティやDVDのブロックバスター、書店のボーダーズなどの店舗チェーンの失業者を新しい産業が吸収できず、失業率が高止まりしている悩みを改革派のオバマ政権は抱えています。(有名な機械との闘争論)
安部内閣も1年近くが過ぎ、オバマ政権の持つ同じ、高い失業率の可能性など改革の悩みに気が付いたと言うことなのでしょうか。それとも新しいことをやる姿勢を見せながら古き良き保守的な日本への復帰を狙っているのでしょうか?筆者はまだアベノミクスには期待しています。
これはとっても重要な視点です。
現代の大隈重信になるのか、みきたにさん
<出所:Wiki>
★★三木谷氏の民間議員辞任「安倍政権失速の引き金に?」と識者
★★楽天・三木谷社長が激怒 「薬ネット販売」に対する規制は「違憲」なのか?
書籍「ミクシィフェイスブックが消える日-メッセージアプリがSNSを破壊する」
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