留守電BGMはスペイン風
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エンバカデロになって会社の留守電の音声案内も録音しなおすことになった。プロのナレーターに音声をお願いするほどの規模の会社ではないので、社員が自分で吹き込む。でも、そうするといまいちさえない声になってしまうし、文脈的に電話してきても通じなかったわけだから、なんとも暗くさせてしまって申し訳ない。
そこで、音声にBGMをかぶせてみることにした。留守電はやっぱ「家路」でしょ、と思って、いつもの楽譜入力ソフトに薄めのアレンジで入力してみたが、どうもイマイチ。家にあるスコアをいくつかひっくり返して、リムスキー・コルサコフにいい曲を見つけた。
「スペイン奇想曲」は、リムスキー・コルサコフの管弦楽法がいかんなく発揮された名曲で、シェヘラザードとともにオケの定番プログラムだ。全曲エネルギッシュな太陽ギラギラの展開だが、2曲目「変奏曲」の前半は、静かにスペイン民謡風の主題を奏でる。
原曲では、チェロがヴァイオリンの6度上で旋律を奏でる第1変奏の部分。これをチェレスタで少しテンポを落として演奏させてみた。
最後2小節で、D♭がアクセント付きで強調されていて、若干の哀愁を帯びて終わる。いい感じだ。
ちなみにこの曲は、このあとフルオーケストラで、激しく荒々しい変奏へと突入するので、留守電BGMに使うならここしかない。
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