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開発ツールビジネスの再生に格闘。マーケティングの視点で解説

メメントな日常

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締め切りに追われる生活に突入してしまうと、目前の仕事だけ追いかけて、長期的な準備や仕掛け作りなどがおろそかになりがちです。とにかく来た玉を打つといった感覚です。

マーケティングという仕事は、外から見える活動のほかに、並行して仕込みをしていかないと、連続した活動の効果が得られません。なので、目前の締め切りに追われて仕事をこなしているのが精一杯になると、いつか玉切れになったり、出来上がった成果を効果的に使う場が失われてしまう結果になりかねません。

実行班と仕込み班で分業ができれば、ひとつのイベントに向かってまっしぐらでいいのですが、自分の場合、豊富なスタッフを抱えているわけではないので、自分で仕込みをしながら実行しなければなりません。このようなときに締め切り生活に突入すると、仕込みが隅っこに追いやられがちになってしまうので、そうならない仕掛けをしておきます。

それで思い出すのが、ガイ・ピアース主演の「メメント」という映画。10分前の記憶が消えてしまう男が、大事なことを忘れないように、ポラロイドを撮ったり、全身にタトゥーを入れたり。映画は、最後の記憶から、記憶の断片ごとに、逆回しに進むので、超難解です(DVDには、時間軸のとおりに再生する特典メニューがついていたので、つい買ってしまいましたけど、種明かしを見ているようで、難解なオリジナルの順序のほうがいいかも)。

さて、締め切り生活では、とりあえず他を忘れて短期集中で仕上げるしかないのですが、忘れっぱなしでは困ります。
なので、トリガーを仕掛けます。記憶を断ち切っても、勝手に舞い戻ってくるようにするのです。例えば、傍から見ると、何でこんな忙しい時期に出張を入れるんだとか、人と会ってるんだ、なんてことをします。実は、それも仕掛けのひとつで、自動的に自分を一旦締め切り生活から、仕込みへと連れてってくれるのです。

しかし、「メメント」を見ると、非常に後味が悪い。メメントな日常を仕込みつつも、健康ではないな、と自戒しています。

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