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開発ツールビジネスの再生に格闘。マーケティングの視点で解説

アノテーション便利。ところでこれまでのツールの得意技は?

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本日はJEEがらみで。

EJB 2.xまでの開発では、TODOリストが一番役に立つ、と言わんばかりの、あれを変えるとこれも変え、というような面倒な手順がいっぱいありました。まあ、別に決まりごとなので、機械的にやってしまえばいいことなのですが、なんでおんなじような定義を何個も書くんだろう、と、宣言部から解放されたはずのJavaで、C++なんかで感じた面倒くささがまた顔を出してきていました。

実は、こうした面倒くささには、ツールは大いに役立ちます。何しろ、機械的にやってしまえばいいけど、忘れちゃいがちな面倒な定義をやるだけですから、ツールを使わない手はありません。EJB 2.xまでは、こうした理由で、JBuilderのEJBデザイナは、非常に便利でした。あるお客様からは、「オレからこれを取ったらEJBの開発なんかできない」とまで、言っていただきました。

さて、EJB 3.0。Javaそのものも、こんな状況をずっとそのままにしておくはずもなく、しかも、EJBも複雑化していって、ますます混迷に入りそうな状況から、アノテーションを導入しました。コードそのものではなく、お約束(おまじない)を書いておくという作法です。

こうなると、少なくともこの部分だけをとってみれば、ツールの役割は終わりかな、と思いましたが、なかなかどうして、アノテーションも、一方通行で作るなら確かに便利なのですが、手戻りがあると、おまじないも複雑に見えてきます。ファイルが一箇所に集約されているだけいいんですけど、変更に強くなるためには、まだまだツールの出番があるようです。

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