日本は何番目?:留学生派遣大国はどこか知っていますか?
グローバル化の波が押し寄せる中、企業だけでなく、大学のグローバル化も叫ばれている。 そのグローバル化の指標の一つが、留学生の数である。
留学生の数が昨今減少していると、メディアで騒がれているが、さて、一体何人派遣されていて、 世界の中で見るとどういう順位につけているのだろうか?
OECDが毎年留学生の派遣数を発表しているので、2012年のデータからトップ30を洗い出し加工したのが下記のとおりである。
順位 | 国名 | 留学生 派遣数(人) |
人口(百万人) | 留学生1人 あたりの国民数 |
1 | 中国 | 636,354 | 1,354.04 | 2,128 |
2 | インド | 226,056 | 1,227.19 | 5,429 |
3 | 韓国 | 136,592 | 50.00 | 366 |
4 | ドイツ | 123,229 | 81.92 | 665 |
5 | トルコ | 78,968 | 74.89 | 948 |
6 | フランス | 77,653 | 63.41 | 817 |
7 | ロシア | 68,626 | 141.92 | 2,068 |
8 | マレーシア | 60,624 | 29.46 | 486 |
9 | イタリア | 59,024 | 60.82 | 1,030 |
10 | モロッコ | 57,007 | 32.52 | 570 |
11 | アメリカ | 56,987 | 314.18 | 5,513 |
12 | イラン | 55,956 | 76.12 | 1,360 |
13 | カザフスタン | 55,713 | 16.91 | 304 |
14 | ベトナム | 55,551 | 88.70 | 1,597 |
15 | ナイジェリア | 54,591 | 164.75 | 3,018 |
16 | ウクライナ | 51,728 | 45.45 | 879 |
17 | ポーランド | 48,582 | 38.54 | 793 |
18 | カナダ | 47,441 | 34.83 | 734 |
19 | パキスタン | 46,981 | 178.91 | 3,808 |
20 | サウジアラビア | 46,157 | 28.99 | 628 |
21 | ベラルーシ | 44,517 | 9.39 | 211 |
22 | 日本 | 43,154 | 127.61 | 2,957 |
23 | インドネシア | 42,175 | 244.47 | 5,797 |
24 | ジンバブエ | 39,697 | 12.97 | 327 |
25 | ギリシャ | 37,734 | 11.29 | 299 |
26 | ウズベキスタン | 36,986 | 29.45 | 796 |
27 | ルーマニア | 35,336 | 21.34 | 604 |
28 | イギリス | 35,308 | 63.24 | 1,791 |
29 | ブラジル | 34,510 | 198.36 | 5,748 |
30 | スロバキア | 33,304 | 5.40 | 162 |
1-30位合計 | 2,426,541 | 59% | 4,827.07 | 1,989 |
世界全体 | 4,119,002 | 100% | 6,951.58 | 1,688 |
元データ: Education at a Glance, 世界の人口ランキング
さて、ベスト3はなんと、日本の近隣諸国、中国・インド・韓国なのである。 中国が群を抜いて多く、63万6千人。インドが22万6千人。 国の顔ぶれをずらりと眺めると、新興国が上位に顔を出している。
IMFが発表している人口を留学生数で割った数字も参考までに掲載した。 ベスト30の中ではスロバキアが一番国民当たりの留学生の比率が高い(162人に1人の割合) 次にベラルーシが211人に1人の割合。
逆に国民あたりの留学生比率が低い国は、インドネシア(5797人に1人の割合)、ブラジル (5748人に1人)である。これらの国はこれからますます留学生の数が伸びる可能性が高いだろう。
さて、気になる日本はと言うと、留学生数は22位の42,175人。 少ないと言われている留学生数だが、例えば私がアメリカに留学した1990年は 26,893人しかいなかったので、その頃に比べれば2倍近い。 ただ、2002年のピーク82,945人から右肩下がりなのが寂しい。 国民あたりの留学生比率は2957人に1人で、隣国の韓国(366人に1人)と比べると桁がひとつ違うから、衝撃だ。
ちなみにアメリカは留学生ランキングは11位で、国民あたりの留学生比率も低く(5513人に1人) 意外(予想通り?)に内向きである
それでは、留学生受け入れ国の顔触れはどうなのだろうか? 次回エントリーで紹介する。