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同時通訳:persistentをこう逃げる

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同時通訳と翻訳は全くプロセスが異なる作業だ。瞬時の判断で訳す通訳を、後からじっくり時間をかけて色々な角度でさらによい翻訳を見つけてもあまり意味がない。
時間と勝負しやり直しがきかない通訳において、正直100%完璧な訳などありえない。が、トラブルを最小限にするための工夫を色々通訳者はしているものだ。

先日ある会合に出たらゲストスピーカーが主催者のことを「She is very persistent!」と連呼していた。

主催者の人となりを知っている私にとっては、「しつこいんだよ、強引なんだよ」と訳しても全然問題ないと思ったが、通訳者はほんの一瞬だけ間をおいて、「一生懸命」と言葉を選んだ。

その後、ゲストスピーカーは「I surrendered!」と言い、「彼女のその強引さに流石の僕も降参だ!」と賞賛したのだが、「She is very persistent!」とゲストスピーカーが発した時点で、その結末がどうなるのか通訳者にはわからない。その後、「だから僕は辟易した」とでも言われたらその時点で婉曲的に言うことはもっと難しくなったであろう。(そんなことを言うゲストスピーカーでないことは確かではあったのだが)

う~ん、うまいこと逃げたなぁ。

と、ブログを書きながら、「粘り強い」とか「懲りない」くらいだと「しつこい」より無難かなぁと思ったが、先ほど書いたように後になればなんとでも言えるんです^^;

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