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生成 AI は「AIを使える人」と「使えない人」の格差を拡大させるのかもしれない

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このところ、生成AIを巡る一般の関心は沈静化しているように見えます。というか、ChatGPTが日々の会話の中に使われるようにもなり、短期間のうちに一般化が進んでもはやニュースでは無くなっているということなのでしょう。それに、元々ITにそれほど興味の無い方々からすれば、この問題にそうそう長く関心を持ち続けるのは難しいということもあるでしょうし、当初から「自信たっぷりに嘘をつく」などと、ネガティブな見方もありました。最初に悪い印象を持ってしまうと、それを上書きするのは結構難しいという問題もあるでしょう。

しかし、以前も書いたように、私としては今回のブレイクスルーがAIを確実に次の段階へ進めたと考えています。海外を中心として、IT業界では生成AI関連のスタートアップがどんどん生まれていますし、関連産業の業績も好調です。

NVIDIA決算、生成AI向けH100などが好調で売上高2倍 Q3売上高は2.7倍の予測

ai_character1_baby.png「仕組み」を理解することの大切さ

弊社でも生成AIやChatGPTに関する講演依頼が増えていますが、最近では「ChatGPTとは」というよりは、「仕組みを理解して生成AIを使いこなすには」というお話をさせて頂くようにしています。生成AIは、「使わない」「様子を見る」という話では無く、さらに言えば「使った方が良い」というレベルでも無く、「使わなければならない」ものになりつつあるのではないでしょうか。使わない自由はありますが、そうすると使っている人との格差がどんどん開いてしまうのではないかと思います。

しかし、今の生成AIが使いやすいか、というと疑問符が付きます。ChatGPTが公開されてからまだ1年も経っていません。まだまだ黎明期で、誰でも使えるようになるにはまだ何年かかかるでしょう。だからこそ、「どう使えば役に立つのか」という視点で使っていくことが大事なのです。

そのためには、ここでも何度か書きましたが、AIがどのような仕組みで動いているのかを、漠然とでも理解することです。別に、難しい数式を覚える必要などありません。「AIはネット上のデータを学習して答えを出す」「AIの学習にはものすごいお金と時間がかかる」といったことを理解するだけでも、AIが何に向いているか、何が苦手かを類推することができ、出してきた答えに対して「この質問は苦手だろうから、他のAIにも聞いてみよう」「念のため検索してみよう」といった形で裏付けをとることで、AIの役に立つ部分だけを活用することができるのです。

AIは嘘をつかない。ついているのは人間

仕組みがわかれば、「AIが嘘をつく」というのは正しい言い方で無い事がわかります。「AIを訓練するデータには嘘やバイアスが含まれているため、その結果AIの回答には嘘やバイアスが含まれてしまう」とでも言い換えるべきなのでしょう。嘘をついたり偏った意見を書いているのは、人間なのです。

 

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