オルタナティブ・ブログ > Mostly Harmless >

IT技術についてのトレンドや、ベンダーの戦略についての考察などを書いていきます。

SIMフリーiPhone6は買いなのか?

»

iPhone6も発売直後の大騒ぎが一段落し、iOS8で動かなかったアプリの対応も進んできました。ヨドバシのサイトを見るとキャリア版も結構潤沢にあるようで、そろそろ本気で買い換えを検討しようかと想っています。いろいろ不具合も報告されていますが、そこらへんは自分の使い方にあわせて考えれば良いわけで、今の所私にとって致命的な問題は無いように思っています。

まあ、これにはちょっと驚きましたが、ガセネタだったようで。

『iPhone 6』の出っ張りカメラレンズが陥没してしまう症状発生!

買い換えについては「する」か「しない」かの二つしか無いですが、買い換えする場合には、「では、どこのキャリアにするか」が問題になります。そこら辺を調べ始めたわけですが、毎度の事ながら、いろいろトラップもあり、理解するのが難しいです。今回特にわかりにくくさせているのが、下取り制度とSIMフリー版の投入です。下取り制度についてはまた別に書こうと思いますが、ITproでこんな記事が出ていたので、SIMフリーについて考えてみます。

SIMフリー版iPhone 6の衝撃、携帯大手3社よりも割安なその実態とは

この記事の主題は、AppleでSIMフリーを買うと、携帯キャリアが行っている端末代金の割引は無いが、割安なMVNOのSIMを使うことで、それを差し引いても最終的には安価になる、ということです。多分計算上はそうなのでしょうが、経験上気になることがいくつかあります。

私はiPhoneは3G (ソフトバンク), 4 (ソフトバンク), 4S (香港SIMフリー+ドコモSIM), 5S (ドコモ)と使ってきています。3G/4でソフトバンクの電波のカバー範囲の悪さに辟易し(京都でも中心部を外れると圏外)、どうしてもドコモにしたくて香港からSIMフリーを購入してドコモのSIMを使っていました。4Sにドコモの文字を出してあちこちで自慢してました ^^;

香港SIMフリーで運用していたときに経験したのは、OSのアップデートの度にAPN設定がリセットされてしまうことです。この点についてはITproの記事でも言及されていますが、

MVNOへの接続に端末側の設定が必要になる場合がある

これ、初回だけで無く、OSアップデートの度にやらないといけません。(今は違うかも知れませんが) 慣れればそれほどの手間ではありませんが、最初はかなり焦ります。また、SIMフリーからドコモの5Sに乗り換えたとき、iTunesのバックアップから5Sに環境をコピーしたわけですが、そのときにAPNが正常に設定されず、ネットワーク設定のみリセットしました。この辺は、キャリア版だけ使っていれば本来ノータッチで済みますので、「APNって何?」なんて人は、キャリア版が良いと言うことになります。

そして、これも記事で言及されていますが、

最後にもう一つ、端末の動作環境である

要するに、MVNOのSIMで動くかどうかはAppleは保証しておらず、MVNO側の検証に任されている、ということです。例えばIIJmioのサイトを見ると確認状況が一覧になっています。

動作確認済み端末一覧

ここで注意したいのが、「※構成プロファイルをインストールしてからOSを再起動することで、テザリングできることを確認しました。」なんていう項目があったりすることです。使えるには使えるけど、それなりの設定が必要になることを示しています。

さらにやっかいなのは、OSがアップデートされると状況が変わったりすることです。確か、OSアップデート時にiPadの何かの機種で突然テザリングが使えなくなり、次のアップデートでできるようになった、なんて話があったと思います。一度繋がれば安心、というわけではないのです。こういったことを考えると、単に価格の問題だけでSIMフリーというわけにはいかないな、というのが私の考えです。その点、キャリア版ならさすがにそんなことはない(はず)ですし、文句を持って行くところもある、ということです。

とはいえ、海外へ行くことが多い人にとってSIMフリーはそれなりのメリットはあります。でも確か、AUはキャリア版なのにSIMフリーなんですよね。そのあたりのことはまた、別エントリーで。

Comment(4)