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【W5】やっぱり文字は美しくないといけない、という当たり前の話

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 高速道路の標識に使われる文字が、今後ヒラギノに変わるというニュース。と言っても、「へーそうなの」って方から、「ヒラギノって何?」という方までいらっしゃるでしょうね。まずは下記を。

 東日本、西日本、中日本の各高速道路会社(NEXCO)は、高速道路の案内標識に使ってきた独自の書体を、米アップルのiPad(アイパッド)などに採用されている市販のものに変えることを決めた。高速走行中でも見やすく、バランスが良いという。書体の変更は、1963年に国内初の高速が開通して以来、初めて。

…(中略)…

 これまでの書体は、昭和30年代に旧日本道路公団が考案し、角張った独特の形状で「公団ゴシック」と呼ばれた。字の印象を決める部位を強調したり画数が多い漢字は大胆に省略したり、ドライバーが一瞬で認識できるよう工夫が凝らされた。

 ただ、省略が多すぎるとの指摘があるほか、新しい字が必要になるたびに一からデザインするため、当初の開発者が亡くなった後は「統一性に欠ける」との問題もあった。

2010年12月14日付け asahi.com記事より一部引用

 今回採用されたのは、ヒラギノ角ゴシック【W5】という市販フォント。そもそも、高速道路の標識が独自フォントを使っていたこと、このニュースで初めて知りました、恥ずかしながら。記事によれば、いろいろデメリットが指摘されていたということですから、ならば独自フォントを使う意味がないよねーって話かと。最近ではトヨタのレクサスブランドが広告物やパンフレット用に独自フォントを開発したと聞いていますが、こだわっているというより、わたしには不経済というか、バブリーかなと思ってしまいます。英文字フォントなら文字数が少ないので理解できますけど、日本語フォントを独自で作るなんて、かなりコストがかかる話ですからね。
 
 しかし、今回採用したのが、
Mac標準フォントというのがツボですよね。だってMacの標準フォントって、Windowsよりも見た目美しいし、見やすいと思うのですが、どうでしょう。Webを見ているときによく感じますね。ま、もちろん主観ですけど。それにこれ、単純にフォントの問題だけじゃないわけですけどね。
 
 ヒラギノはMacでは最初から搭載されていますが、大日本スクリーン製造が販売している汎用フォントであり、OpenTypeフォントなので、Windowsでも使用可能ではあります。しかし、フォントを購入してまで入れる人なんて、フォント少ないっすけどね(失礼!)。
 
 これを機に、Windowsのフォントがきれいにならないかな。というか、MacとWindowsでフォントの共通化が進むと、いろんな面で恩恵があるのですが。たとえばビジネス場面で、PowerPointで作成したプレゼン用のスライドも、WindowsとMacではレイアウトが崩れてしまう現象がよく発生しますが、これもフォントが異なることに起因しているわけで。Microsoftさんにお願いするしかないのかな。そうなると、ちょっと無理か。

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