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【1億台】 iPodは、使いやすいけど買いにくい~中学生の娘の、グサッとくるつぶやき

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 今秋、新iPod nanoが発売になり、中学生の娘から「買って買って」コールが強くなっています。音楽に熱中し、寝ても覚めても好きなアーティストの音楽を片時も離さない…私も中学生の頃はそんな感じだったかもしれません。部屋のコンポでCDやMDを聴き、リビングのTVで音楽番組に熱中し、PCでYou Tubeをチェックしまくり、携帯でファンクラブからのメルマガを受信し、本屋で音楽雑誌を読みあさる…今の娘にとって音楽は、友だちの次に大事な存在らしいです(…親は何番目だろうか…)。

 そんな娘に引っ張られ、昨日は家電店の店頭に。「お父さんは何色が好き?」なーんてさりげなく質問しつつ、iPod nanoの売場に。ところが、残念ながら店頭にはiPodの現物が見当たりません。

 「ちぇ~まだ置いてないのか~」

 と娘。お目当ての新型nanoは、デモ機としてブルー1台があるだけ。この他は、モックすら置いてありません。豊富なカラーバリエーションが自慢のnanoですが、これでは店頭で確かめることもできません。デモ機、本当にきれいなブルーなんですね。この美しさは、プリントやWebじゃ絶対伝わらない。

 「すみません、Appleさんには何度もお願いしているんですが…」

 と店員さん。多分他のお客さんから何度も聞かれてるんでしょうね、ホントに困った表情をしていましたから。

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 店員さんとの会話で、あらためて感じたのは、Apple製品の販売の特殊性です。最近、多くの家電量販店では、独自の延長保証制度を設けている店が多くなっていますが、Apple製品は、iPodシリーズに限らず、MacBookなども対象外としている店がたくさんあります。Apple社が独自に用意するApple Careプログラムとバッティングするから、ということなんでしょうか。この他、MacBookは取り扱い店舗そのものが限られていますし、iPodについては、販売用のモックを置いてある店も多くないように感じます(実際、他の家電量販店も回ってみましたが、私が調べた3店舗では、どこにもおいてありませんでした)。たまたま私の近隣にはなかった、ということなのかもしれませんが。店員さんの話では(明言はしませんでしたが)、販売方法に対してもいろんな要望が出ているようです。

 ブランド価値を守ることにメーカーが注力するのはとても大事なことだと思います。しかしながら、販売方法に対する限定は、一歩間違えると消費者ニーズに反します。WebSiteで十分な情報が提供されてるじゃないかという見方もあるでしょうが、実際の製品を見たいという消費者の要望は、ごく普通のことだと思うし、メーカーは極力それに対応する努力をしてもらいたい。どの携帯電話売場でもモックが置いてあるように、iPodもモックくらいは潤沢に提供してもらえないものでしょうか。iPodが欲しくて欲しくてたまらない娘の、せめてモックを見てみたい、色を確かめてみたいというお願いは、そんなに無茶な要望だとは思わないのですが、いかがでしょうか。

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 最近MacBookを購入し、Macユーザーに復活したというエントリーを書いた私も、Apple製品の昔からのファンの一人です。洗練されたデザイン、他社の先を走る使いやすさと高機能。だからiPodは昨年、発売6年で累計販売台数【1億台】を突破したはずです。元々Macが提供したGUIという概念は、文字通り「ユーザーが求める使いやすさ」を意味しています。だからこそ、使いやすいだけでなく、買いやすいiPodやMacBookであってほしい。Appleさん、いかがでしょうか。。。

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