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●人、●%、●億円…メディアにあふれる「数値」から、世の中のことをちょっと考えてみましょう

【25.1円】 ガソリン減税を機に、税金について今から考えてみるというのはどうか

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 昨日4月1日。TVではニュースの度にガソリンスタンドが映し出され、「安くなった」vs「まだ安くなってない」が繰り広げられた様子が放送されていました。私が住む愛知県は全国有数のガソリン激戦地と言われ、ただでさえ競争が激しい地域とされています。実際、私もレギュラー1Lあたり「123円」と「147円」のスタンドが隣同士で並んでいる、見たこともない風景を目の当たりにしました。ちょうど給油タイミングとなっていた私は、、、やっぱり「123円」のスタンドにクルマを入れたわけです。給油しながら、ふと見上げた先には、隣のスタンドの147円の看板が。正直、「ラッキー、もうかったなぁ」という感覚より、「なぜこんなに値段が違うんだろうか」と妙な気分になりました。

 一消費者の立場からいえば、同じガソリン、そりゃ安い方がいいに決まっています。でも、何だか気分がすっきりしません。本当にこれでいいんでしょうか…。スタンドの従業員に「安くされたんですね」と聞いてみたら、「本社の指示ですから」と無表情。そしてもう一言、「また値上げされたら、その時の反応が怖いっス」。そりゃそうだ。帰り道にあるスタンドは全部で9店。そのうち、120円台が4店、140円台が5店とほぼ互角。隣同士で高い店と安い店、同じENEOSで高い店と安い店もあり、現場の混乱度合いがよく分かりました。

 そもそも今回の騒動の元はなんだったんでしょうか。メディアの論調は総じて与野党の「ねじれ」を指摘していますが、本当に政治の駆け引きによるものだけなんでしょうか。必要なものに、必要なだけ使うのが、本来の税金のあるべき姿。もし、本当に必要なものを削ったら、どこかでしわ寄せがくるわけで。ガソリン税がどのように使われているのか、というベースの議論がすっきり見えてこないところに、一番の不満を感じます。これも自分の勉強不足を棚に上げているだけなのかもしれませんが。

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 参議院議員で早稲田大学客員教授の藤末健三氏が、『誰も言わないガソリン税騒動の真因』と題して、興味深い記事を書いてみえます。藤末議員によれば、ガソリン税だけでなく、この際、暫定税率の廃止問題全体を広く考えるべきだと。記事では、租税特別措置が91項目にもなされていること、その内約30項目が30年以上にも渡って継続されているという驚くべき事実が示され、その理由が企業や産業界からの寄付金にあるという指摘がなされています。これが真相だとしたら、私はどれだけ鈍感だったのかと、今さらながら反省しなければならない。いやその前に、私はガソリン税の【25.1円】が、そもそも租税特別措置という時限立法によるものだと認識していませんでした。何ともお粗末。

 税金の使い途というのは、今に始まった議論じゃなくて、永遠のテーマなのかもしれません。それにしても、自分にも直接関係する話である以上、「それは政治家の仕事だ」と、外野を決め込んでいるわけにはいきません。これを機会に、もう少し税金のことについて学ばなければいけないなぁ。メディアも、そこんとこをちゃんと伝えて欲しいです。「安ければ安い方がいい」、これは間違いじゃないと思います。でも、「なぜ高いのか」をちゃんと知った上で、「安くしてよ」と声を上げないといかんなぁと。いつになく真面目に、そんな気分になりました。。。

Comment(2)

コメント

なるほど、考えさせられます。 私の視点はまだまだ、、、。 もっと勉強させていただきます。

吉田さま

 コメントありがとうございました。吉田さんのエントリーに書かれていたように、私もこうした機会に膿を出してしまうことができたら、価値ある混乱となるのになぁって思います。こうした問題が起こるときにいつも感じるのは、ことの本質が不透明なことが多いということ。だから残尿感が強く残ってしまう。今回でも、自動車税の使い途が明瞭に示されていたら、どれだけ意味ある気論ができたことかと。やっぱり透明にできない何かがあるんでしょうね。

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