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「キャラクター登場型」のARをまとめてみた。

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昨日閉幕した「ワイヤレスジャパン2010」。様々な先進技術・サービスが展示されていましたが、中でも来場者が集まっていたテーマの1つがAR(拡張現実)技術だったようです。例えば冬モデルにAR機能の搭載を発表したNTTドコモのブースでは、AR関連コーナーへの入場が30分待ちということもあったとのこと。対するKDDIも「セカイカメラZOOM」が体験できる実機を展示しており、こちらも大勢の観客を集めていました。

で、個人的に最も気になったのはドコモのARでも、セカイカメラZOOMでもなく、こんな展示だったりします:

ビルの“向こう”に巨大な天海春香――KDDIのARが画像認識でさらに進化 (ITmedia プロフェッショナル モバイル)

人気ゲーム『アイドルマスター』の登場人物のひとり、天海春香が巨大化してビルの向こう側にいる――という誰得な展示(笑)。しかし「現実世界にバーチャルなキャラクターを出現させることができる」という、最も分かりやすいARの特性を活かすという点では、こうした「キャラクター登場型」のARはある意味で王道と言えるかもしれません。ということで、架空OR実在のキャラクターを出現させるというコンセプトのARについて、代表的なものを簡単にまとめてみました:
(※カメラで捉えた映像を解析、その中にある特定の物体をベースにしてARコンテンツを出現させるものを「マーカー型/マーカーレス型」、端末の位置情報をベースにしてARコンテンツを出現させるものを「位置情報型」と分類してあります。)

< マーカー型/マーカーレス型 >

< 位置情報型 >

とまあ、さすがに数多くありますね。海外事例はまだまだ発掘できそうですが、とりあえずこのぐらいで。「これを忘れてもらっちゃ困る」というものがあれば、コメントでご指摘いただければ幸いです。

こうして見ると、出現するキャラクターは二次元/三次元の美女/美少女はもとより、野球選手・モンスター・巨大ロボットと多様であることが分かります。サイズも手のひらに乗るようなものから、ラブプラスの文字通り「等身大」サイズ、そしてARエヴァの全高80メートルと様々。単に「バーチャルなキャラクターが現実に!」というだけのアプリケーションでは、新鮮味が感じられなくなるという状況も間近なのではないでしょうか。

その意味で、ラブプラスが熱海市や旅館と連携してイベントを行ったように、どれだけアプリケーション以外の部分で工夫を凝らせるかというのが「キャラクター登場型」ARアプリ(そしてそれに伴うイベント)の正否を分けることになるかもしれません。つか、熱海のイベントはぜひ体験してみたいなぁ……。

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