「あいつ仕事できねーよな」と言われた時に、あなたがすべきたった1つのこと
職場でのいじめや陰口といった問題は、学校でのいじめと同じくらい陰湿なものとなり得る――残念ながら「言われなくても分かっているよ」と仰る方が多いと思います。それでは一社員として、この問題にどう対応すれば良いのか。New York Times に、1つのヒントが紹介されています:
■ Can You Believe How Mean Office Gossip Can Be? (New York Times)
職場での悪口に関する、いくつかの研究結果について。まず悪口がエスカレートするステップについて、こんな重要な指摘があります:
The earlier studies found that once someone made a negative comment about a person who wasn’t there, the conversation would get meaner unless someone immediately defended the target. Otherwise, among both adults and teenagers, the insults would keep coming because there was so much social pressure to agree with the others.
その場にいない人物について否定的な発言が行われた場合、標的となった人物を誰かがすぐに援護しない限り、攻撃がエスカレートすることが初期の研究から判明している。他人との同調圧力は非常に強いため、誰か反論する人物がいないと、大人であろうと子供であろうと攻撃は続くのである。
誰かが始めた悪口に、別の誰かが便乗し、さらにその場の空気に流されて他の人々も同調する――残念ながら珍しい光景ではないでしょう。ここで重要なのは「悪口が始まったら、すぐに誰かが反論しなければならない」という点。後になればなるほど、「空気」に逆らって陰口を止めることが難しくなるわけですね。考えてみれば当たり前の話ですが、意識していないとなかなか気づけない点だと思います。
この点に基づき、インディアナ大学の Tim Hallett 博士はこんな助言をしています:
If, say, an office rival seems poised to trash one of your absent allies, Dr. Hallett suggests you make a “pre-emptive positive evaluation.” A quick “Isn’t she doing a great job?” might be enough to stop the attack.
If your rival tries persisting with indirect sarcasm — “Oh, real great job” — you can force the issue by calmly asking what that means. That simple question, a dare made in a pleasant voice, often silenced the sarcastic gossips observed by Dr. Hallett.
職場の同僚が、その場にいない別の同僚をけなそうとしたら、「先制的プラス評価」をすべきだと Hallett 博士は指摘する。例えば、すかさず「彼女は良い仕事してるだろ?」と言うだけでも、攻撃を止めさせられる可能性がある。
それに対して、「本当に良い仕事してるよな」のように間接的な嫌味を返してきた場合には、冷静にその意味を問いただすことで対抗できる。この単純な問いを明るい声で口にするだけで陰口が収まる様子を、Hallett 博士は目にしてきた。
悪口を言われても同調せず、すぐに逆の評価を持ち出すこと。本当に始まったばかりのタイミングなら、ほんの一言、二言でもその場の空気を変えるのに十分なわけですね。
そんなの偽善だ。一緒になって他人の悪口で盛り上がりたいぜ、という方はどうぞご自由に。しかし悪口でしか盛り上がれないような職場、休み時間ともなれば陰口に花が咲くような職場に自分の会社をしたくないという方は、このアドバイスを覚えておくと良いのではないでしょうか。きっと「職場の雰囲気を良くする」以上の効果をもたらしてくれるはずです。
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