「リードの素性」と「敗者復活」 - B2B Marketing
【最近のマーケティングの流行をみて思うこと】
仕事柄、様々なマーケティングにかんする情報に接しています。
新しいテクノロジ、あたらしい顧客チャネル(トリプルメディアやスリースクリーンなど)を基にしたマーケティング手法は勉強になります。
それはそれで「数の取得」に役に立つものだとはおもいますが、B2Bに於いてはまだまだ、という感じがぬぐえません。
実際にやってみるとわかりますが、営業はそう簡単にフォローしてくれません。
自分が営業だとしても、100件~200件のリストを全部フォローしろ、と言われれば躊躇します。
【リードの素性】
営業には売上目標があり、達成のために日夜忙しくしています。
今月にでも発注書にサインしてくれるなら、提供したリードにすぐ対応してくれるし、Closeまで面倒みてくれるでしょう。
しかし、「来年または再来年以降に導入検討」や、「時期未定」なロングタームのリードは一度フォローしても継続的に追ってはくれません。(特に販売代理店を経由するIn-Directビジネスにこの傾向は顕著です)
そもそも、
「自社製品を買える企業規模なのか?」
「自社製品を必要とする業種なのか」
「購買に決定権がある部署・役職なのか」
などのリードのプロファイル(素性)がしっかりしていないと見向きもしてくれません。
検索、Socialやマルチデバイスの浸透で、いろんな人が自社の情報にアクセスしやすくなりました。その結果、特にブランド力が高い企業では、本来営業先として適切ではないコンタクトも増えており、選り分けが重要です。
【敗者復活】
また、営業に対してスムーズにリードの引き渡しが出来ても、そこからも問題は山積です。
営業が訪問した結果、
「今予算が取れない」
「担当者に権限がない」
「時期が不適当」
「情報収集レベルで購買には遠い」
などなど、営業側から差し戻されるリードも非常に多いはずです。(高額な商材であればある程その傾向は強いでしょう)
ただ、これは言い換えると
「今予算が取れない」
=> 「十分な予算が取れるか、優先順位が上がれば購買の可能性が高い」
「訪問した先に権限がない」
=> 「権限を持つ部署・人間が別にいるので、探して説明すれば購買の可能性が高い」
「時期が不適当」
=> 「適当な時期が来れば購買の可能性が高い」
「情報収集レベルで購買には遠い」
=> 「興味を持っているので、競合比較や自信の課題解決にポジショニングできれば購買の可能性が高い」
という、購買につなげるヒントになります。
しかし、これらすべては時間とリソースがかかるもの。
今期(今すぐ)の数字を追っている営業には中々フォローできません。(過去、放置された案件も多々ありました。)
こうした、プロファイル(素性)的に購入可能性があるリードを、長期にわたって(敗者復活も見据えて)管理することがB2Bに於いては重要になります。
セールスでカバーし切れない点をマーケティングでカバーするのが、Lead Generationの役割の一つと言えるでしょう。