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エクゼクティブコーチング・リーダー育成の現場から、思ったことや考えたこと、学んだことをつれづれなるままに発信してゆきたいと思います。リーダーなんてなりたくないという声も聞きますが、リーダーはカッコイイ!。一人一人がリーダーシップを持つ世の中の実現のために取り組んでいます。

「ふりかえり」という経験学習が人やチームを豊かにする

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30代になって少し。私は自分の働いている職場をよくしたいという想いからコーチングやファシリテーションを学び、「プロジェクトファシリテーション」という概念に触れ、IT業界の勉強会に巡り会いました。勉強会とかコミュニティーとかいろんな呼び名がありましたが、いわゆる会社や組織の垣根を越えて同じ想いを持った人たちが集まって勉強したり・ワークショップをしたり、話し合ったりします。
実践者も多く、刺激的なプレゼンテーションや、話題にも心が躍りました。
当時の私は「人やチームが元気でイキイキ」ということを職場で実現したかったので、平鍋健児さんをはじめとした「プロジェクトファシリテーション」に出会えたことは、今の仕事にも影響するほどの大きな出会いでした。
その頃に盛んに耳にしたのが「ふりかえり」という言葉であり、「KPT(けぷと)」でした。なぜかその界隈の人たちだけが語っている「KPT」だったのですが、職場の人が誰も知らないいいことを知ったような気分でいたものです。

KPT(けぷと)とは?

ある期間内の出来事を、「よかったこと、続けたいこと(Keep)」「うまくいかなかったこと、問題(Problem)」「次に試したいこと(Try)」の3つにわけてチーム内で抽出していくという手法です。このKPTフォーマットは非常にシンプルで、とっつきやすいながらも効果が高いと感じています。(懸田 剛さん 談)

kpt.jpg

このKPTは、非常にシンプルでカジュアル!

  • チームがデイリー・ウイークリーでふりかえりをする(これが王道)
  • 自分がTOEICやダイエットをやった
  • イベントを行った
  • 家族で1年をふりかえった   などなど

想像を超えて広範囲なところで使わており、きっと職場で誰かが持ち込んだフレームワークの導入は、組織やチームの中のカルチャーになったところもあるでしょう。そして、まだまだそのふりかえりの質を上げることに取り組んでいる人たちもたくさんいます。
このKPTを実施することにより行われる「ふりかえり」は、少しずつですがマネージメントやプロジェクト運営に取り入れられたり、外部講師による研修やワークショップの中にも登場したりと成長を促す場面に定着してきたように思います。

【ふりかえりの目的色々】

  • 製造業などの現場で「モノ」「コト」について行われるふりかえり=カイゼン
  • 人の経験やチームの活動の中で行われるふりかえり=経験学習

北海道大学経済学研究科・経済学部 教授の松尾睦氏によると、「適切な「思い」と「つながり」を大切にし、「挑戦し、ふりかえり、楽しみながら」仕事をするとき、人は多くのことを学ぶことができる」とし、これを経験から学ぶ力だと定義しています。

「ふりかえり」という経験学習をする目的は人やチームが豊かになり、成長を促すことができることにあり、職場でいうと管理職や指導する側ばかりではなく誰もが身に付けていたい自己成長のための必須スキル。この週末に「マイ一週間KPT」「我が家KPT」など個人でやれるところから「ふりかえり」という体験学習をはじめてみてはいかがでしょうか。

【参考本】KPTのマスター 天野勝さんによるKPT実践のための一冊。チームでふりかえりを実施してみたい方に特にオススメです。


【参考本】北海道大学経済学研究科・経済学部 教授の松尾睦氏による経験学習を知り、マネージメントやOJTで実施したい方のための一冊。



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