代替案のある生活:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 代替案のある生活

ITの技術や方向性考え方について別の選択肢を追求します

« 2009年1月13日

2009年1月14日の投稿

2009年1月15日 »

レッドシフト(赤色偏移)理論は、サンのCTO、グレッグ・パパドプロスが提唱している、ITの現状と将来像の理論だ。グレッグってこんな感じの人です。

Gregp

グレッグの考え方がまとまっているホームページがこちら。英語だが分かりやすい。グレッグが説明する「クラウド・コンピューティング」のビデオがあるが、これはわたしがクラウド・コンピューティングの説明を聞いた中で、一番説得力のあるものだ。また、このレッドシフト理論がWikipedia に英語だけれど、簡単によくまとまって載っている

このレッドシフト理論を紹介するのは、クラウド・コンピューティングを考える際に、たいへんに重要な前提となっているからだ。

Blueshift_2 レッドシフト理論では、いままでの企業内のアプリケーションの性能要件に比べ、現在のコンピュータの性能は「オーバーサービス」になっている。これをレッドシフト理論内の「ブルーシフト」と呼んでいる。Intel の Xeon、AMD の Opteron、Sun の SPARC / UltraSPARCなどのマルチコアチップにより、企業内のアプリケーションでは消化しきれないほどに性能が上がってしまった。このために「仮想化(バーチャライゼーション)」や「コンソリデーション」が必要となってきた。

Redshift1 もう一つの大きなITの中での動きは、急激なインターネットサイトの成長で、いくらマルチコアチップが性能を伸ばしても、ITの性能成長が追い付かないほどに成長していくアプリケーションが出てきたことだ。これを「レッドシフト」という。たとえば、HPCであり、SaaSであり、国際的なコンシューマ・サービスサイトである。この分野では、「アンダーサービス」であることが問題になっていて、膨大なクラスターリングや、化け物のようなスイッチ、高速なI/Oなど、いままでにない技術も含めた、巨大なデータセンターが必要になっている。

 

Redshift2 日本のMixiをはじめ、こういった「レッドシフト」にあるアプリケーションもまた、世界中で多量にビジネスを開始し始めている。すでに、ベンチャービジネスとか、古くからの企業といった区別は存在せず、いかに新しく、ユーザの価値観に合致するサービスをサポートできるのか、が重要になっている。

 
 

こういったレッドシフト、ブルーシフトの両方のITビジネスに対して、クラウド・コンピューティングはサポートしていかなければならない。つまり、以前からグリッドコンピューティングがクラウド・コンピューティングなのではない、と言っているのはユーザのニーズ、ユーザが認める価値とはなにかをクラウド・コンピューティングでは理解していかないといけない。

以上のレッドシフト理論のスライドは実はグレッグのものではなく、サンのCEO、ジョナサン・シュワルツの最近のスライドから持ってきた物だ。ジョナサンが使っている、最近のスライドで一番気に入っているスライドを最後に貼り付けておきます。

Innovation_2

とおる

« 2009年1月13日

2009年1月14日の投稿

2009年1月15日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

高橋徹

高橋徹

現在サン・マイクロシステムズにて、様々なミドルウェア・ソフトウェアの販売推進・ビジネス開発を担当しています。旅行、食べ歩き、読書が趣味。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2011年3月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
daitaian
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ