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ITの技術や方向性考え方について別の選択肢を追求します

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日高義樹氏は、私が一番信頼するジャーナリストだ。外信部、ニューヨーク支局長、ワシントン支局長、NHKエンタープライズ・アメリカ代表、アメリカ総局長などを歴任しており、親米派、自民党寄りの人だが、日本の(本当の意味での)独立について言及されたりしている。

アメリカ政府、および国防総省が、何を考え、何を実施しているか、独自のコネクションを元に、正確な情報を与えてくれている。彼の最新の本が『私の第七艦 隊』である。日高氏と、米国海軍で西太平洋をカバーする『第七艦隊』との40年間の関係を中心軸に、米国、中国、日本の政治的・軍事的関係を明確に書かれ ている。

最初、これは 70 歳を越えられた日高氏の過去回想の本かな、と思って購入したが、全く違った。過去の推移を紹介しながら、これからの軍事的展開を露わにしている。今後のアメリカ合衆国国防総省(特に海軍)のターゲットは、中国海軍である。

中国のあからさまな資源獲得戦略では、台湾海峡を中国の支配下に置くこと、台湾・尖閣諸島、沖縄を中国の領土にすることなどが挙げられている。さらに、中 国はオリンピック開催の実績から、また、近年のBRICsの成功から、特に若い世代で大国主義が台頭しており、充分な政治的な一国のコントロールもできな いまま、膨張し、破滅することを懸念している。

米国はしかし、経済的には大きく中国に依存しており、中国とは経済的に友好な関係を続けていきたい。つまり、経済的には味方、軍事的には敵と、あきらかな 『ダブルスタンダード』の戦略を敷いている。『ダブルスタンダード』と聞くと、日本人の感覚では、『二枚舌』と感じるが、さすがプラグマティズム(実用主 義)を育てた国である。客観的に、事象は多次元的であり、白黒つけられるものではない。

この『ダブル・スタンダード』を含め、日米の比較を解りやすく書かれているのが、(財)国際通貨研究所経済調査部長、竹中正治氏の『ラーメン屋 vs. マクドナルド』だ。タイトルほどには、ラーメン屋とマクドナルドの違いについて言及されてはいないので、食べ物好きな私としては、ちょっとガクッだけれ ど、経済的な面を中心に、わかりやすく書かれている。

日高氏も竹中氏も、はからずもアメリカ合衆国の『ダブル・スタンダード』に言及されており、このことは、事実と考えてよい、と思う。もちろん、アメリカ人全体が『ダブル・スタンダード』を信奉しているのではなく、どちらかといえば、一般庶民はどの国でも単純である。日本人もアメリカ人も中国人もそうだろう。

日本人の『特色』としては、『感情重視型』である。感情的、なのであればそれを表現するけれど、感情を外には表さないにもかかわらず、感情をすごく大事にする。この点を竹中氏も指摘している。あまりに感情に重きを置きぎるので、日本人以外はこの点がかなり気持ち悪い。

麻生首相が国連で演説した内容ならば、国際的には一般向けするが、福田元首相が、「誰とお話をすればですね、信用できるのか。そのことをですね、ぜひお示 し、教えていただきたい。たいへん苦労してるんですよ。かわいそうなぐらい苦労してるんですよ。・・・」などと国会の討論のなかでいってしまうのだ。福田 元首相が国連かなんかで、「かわいそうなぐらい苦労してるんですよ。」なんて、言う機会が無くてよかったなあ〜、と思っている。


とおる

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高橋徹

高橋徹

現在サン・マイクロシステムズにて、様々なミドルウェア・ソフトウェアの販売推進・ビジネス開発を担当しています。旅行、食べ歩き、読書が趣味。

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