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ITの技術や方向性考え方について別の選択肢を追求します

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私はオルタナティブ・ブロガーの中でも、本をよく読む方らしい。私の感覚からすると、出版から 3 年以上も経った本は鮮度が下がり、出版後にあった出来事を反映できないので、論旨が狂ってきたりする。

きのう、家の本を漁っていたら、「トム・ピーターズのマニフェスト(1)デザイン魂」という、2005年10月の第一刷発行の本が出てきた。3年も前の本だ。トム・ピー ターズは、1982年の代表著作「エクセレント・カンパニー」で超優良企業を紹介し、その後、常に新しい企業経営についてアドバイスを続けるコンサルタン トである。

この本、残念なことにWeb2.0の波の反映なく、書かれた著作であるが、この本が普遍性を持つとしたら、タイトル通り、

「企業は(なんでも)デザインがすべて!」

なのである。さらに、私が気づかされたとても重要なページがある。ヘウレーカ!そうだ、その通りだ、と思った。こんな感じ。

2003年初め、アメリカ国土安全保障省が正式に発足するちょうど36時間前、私はこの新しい政府機関に勤務するたくさんのリーダーに講演をした。
 
そこに集まった人たちに唱えた私のマントラ。
「欠陥ゼロ、断固反対」の旗を立てよう。そして誇り高く掲げよう。
(中略)
”欠陥ゼロ”にこだわることの危険性がよくわかっていた。”欠陥ゼロ”はすばらしい。ただしそれは、把握できている環境のもとでの話だ。ところがそれは”死そのもの”を意味する。”新しい夢”に対しては。
”欠陥ゼロ”にまつわる問題。”思い切った”失敗のないところに、”思いがけない”成功はない。以上。
この論理から逃れる道はない。絶対に。

ね!!なんて、正しい!!日本の製品が世界で好評なのは、欠陥ゼロだからじゃない!GMより Lexus や Honda の方が、断然かっこいいから!デザインが良いから売れている。ナイキだって、iPhone だって、MacBook だって、Google だって、デザインが命だ。MacBook なんて、壊れやすいよ。たぶん iPhone も日本製より絶対壊れ易いはず。でも、みんなが買うのは、格好いいから!出る前から、すげー評判だから!
 
IT だって同じだ。
 
Google が格好いいのは、キイインする場所が一カ所だけ。Yahoo! のポータル画面と比べて、なんてシンプルで格好いいか。弊社の社内システムにも、インプットする箇所がたくさんあるページがある。ダサイ!!
 
このトム・ピーターズの本で、さらに IT システムに関連したことを書いている。ちょっと長いけど。 

「システム」を考えるとき、頭に浮かぶのが”デブなマニュアル”だ。小さな活字のページが何千とあり、官民を問わずどの組織のどの部署の壁をも覆いつく す。あるいは紙や電子の”デブなファイル”。そこにあらゆる活動の場面で行動しないですむ理由、先延ばしにしてもよい理由を山と積み上げている。
 
”デブなシステム”は、「変化」や「機敏さ」の最大の敵、新参の競合企業にとっては最大の味方だ。したがって、われわれは”気の重くなる”システムの問題 への取り組みを避けては通れない。もし、変化、いや、革命が自分たちの目標だとするなら、その戦略的な重要性を理解し、問題を真正面からとらえなければな らない。その最上の方法は、「デザイン」というレンズ、言い換えれば「美しさ」というレンズを通すことだ、と私は信じている。

SIの終了時には、分厚いシステムマニュアルを受け渡したりしていると思われますが、意味ないですね。マニュアルが利益を生みますか?変更したら、マニュアルも変更していますか?内容を全部把握できますか? 
 
ということで。この3年も前の、中古の本からでも、いくつか普遍的な観点を見つけました。
 

  • 欠陥ゼロなんて、くそくらえ!
  • デブなマニュアル、デブなシステムに要注意(場合によっては破壊しよう!)
  • デザインこそ、すべてだ!

今年の後半、この真ん中の、デブなマニュアル・システムにメスを入れていきたいなと思っています。

(ちなみに、3年も前のこの本、AMAZONでも、中古が2冊だけでした!)

とおる

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高橋徹

高橋徹

現在サン・マイクロシステムズにて、様々なミドルウェア・ソフトウェアの販売推進・ビジネス開発を担当しています。旅行、食べ歩き、読書が趣味。

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