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ITの技術や方向性考え方について別の選択肢を追求します

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いまから30万年ほど前 (うそ)、私は高校入学と同時に山岳部に入部した。いまや生徒に全然人気のない山岳部だが、その頃はそれなりに部員も多く、私の同期は7人(途中2人退部)だった。この山岳部はかなりの名門だったし、顧問の先生も登山家として有名な方であったので、トレーニングや実際の山行に際しても、山岳部やワンダーフォーゲル部でよくあった「しごき」「いじめ」はなかった。

私は同期の中で体力的に一番弱く、いつもバテていた。登山の場合、細い道を歩くので、一列になって進む。一番最初がリーダーかサブリーダーで、全体の歩調のペースを考えながら歩く。2番目が一番弱いやつで、私が1年坊の時は私の定位置だった。 

3番目も体力的に強いやつで、2番目の調子を観察しながら歩く。あとは適当で、最後がリーダーかサブリーダーが全体の歩調を確認しながら進む。その後に、OB(男子校だったので)と顧問の先生がのんびりついてくるといった感じ。このような隊列だと、一番バテるやつの歩調にあわせながら、かつ、バテるやつは先頭と3番手に挟まれるようにちょっとづつペースを上げていくことができる。 

2年生の冬山。冬山はいつも西穂高岳の独標というピークで雪上トレーニングをする。さすがに、2年目ともなれば、2番目ではなくなって列の後ろを歩いた。雪の深いところでは、ラッセルといって、雪を掻き分けながら進むので、ものすごく体力を消耗する。ラッセルするものは、一番目のリーダーの前にでて、雪かきである。わたしもラッセルをさせられ、「ようやっとこの隊のお荷物ではなくなった」とうれしかった。 

夜。星ってこんなにいっぱいあったんだ、と思うほど美しい天の川を見たり、昼、あたり一面がダイアモンドダストになったりとすばらしい光景を見た。しかし同時に、極限状態になる冬山のテント生活では、個人個人の本性が出て嫌な思いも経験し、あとは下山となった。「下りの高橋」と言われるほど、下りは得意である。登山の歩き方には技術があり、のぼりと下りでは歩き方が違うのだ。 

下りだが、長い距離を相当なスピードで降りる。なんと、同期2年生で一番体力のあるやつも足元がふらつき、転んで怪我をした。私は医務係だったが、「そんなもん、つばでも付けとけ」といったところ「消毒してくれよぅ」と泣き言を入れてきた。それだけ、下りはきついのである。ついに1年坊で2番目を歩いていたやつが完全にバテてしまった。人間本当にバテると立てなくなってしまうものだ。

「高橋。ダブルザックな」 と3年生からの命令。ダブルザックとは、バテたやつのザック(リュックサックのでかいやつ)を細ひもという細いザイルで自分のザックにくくり付け、これを背負うのである。1年坊のザックはかさばるがあまり重くないアルミのなべなどが入っているだけなので15Kgぐらい、2年生のは20Kgぐらいなので35Kgあるのだが、1年半も訓練してきているので、まあ、なんてことはない。

バテたやつは迷惑をかけていると、ものすごく恐縮するので、無理にでもたちあがりふらふらと歩き始める。なんとか歩きぬいてくれて無事下山することができた。1年坊から見れば弱い先輩だった私が、実は強かったと思ってもらえ、さすが3年生は全体をみているのだなと感心した。

ちなみに、この1年坊たちは次の年のインターハイの山岳の部で男子総合優勝した。規模は全然違うが、甲子園の優勝校のようなもんである。長野県大会で白馬岳でテントを張ったが、夜ちょうど台風が来て、うちの高校のテントだけが飛ばなかった。なに、全員で起きていて一晩中テントのポールを押さえていたからですけどね。

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言いたかったことは、経験と訓練でスキルを上げていくような部門なら、年功序列でもうまくいく、という事だ。若いひとたちには、そんなに荷物を持たせず、ちゃんと進捗を見てやる。中間層ががんばる、上位の人は全体を良く眺めながら、全体としての歩調を管理していく。

それもせず、しかも、「しごき」でザックの中にわざと石を入れてバテさせてみたり、いじめたりする、そんな低レベルの組織の場合は論外かもしれない。たしかにそんなところは優勝できないでしょうね。

とおる

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現在サン・マイクロシステムズにて、様々なミドルウェア・ソフトウェアの販売推進・ビジネス開発を担当しています。旅行、食べ歩き、読書が趣味。

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