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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

「高速売買」って必要?・・・「ミリ秒」って何?

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 米国株が堅調、為替も円安気味ということで買い先行となり、持高調整の買戻しもあって堅調となりました。出遅れ銘柄への乗り換えの動きなども見られ、買い方の回転も効いているようで、指数には過熱感もあるのですが、うまく「循環物色」となっているものと思われます。好調な決算が出揃い、見直す動きもあり、また、懸念材料も徐々に薄れていることで割安銘柄など「買える銘柄」を探していると言うことなのだと思います。

 大証の先物取引が今週から高速売買となり、昼休みの時間帯にも取引をするようになりました。何が変わったか、と見てもほとんど変わりのないように思われます。東証の株式売買システムも昨年から高速売買に対応するものになり、多くの証券ディーラーが職を失った、と新聞に出ていましたが、本当にここまで高速の売買が必要なのかどうかは実際に売買をしているわけではないですが、疑問に思うこともあります。

 実際に大量の売買をするときには便利なのかもしれませんが、例えば大きなトレンドを見る上で必要なのかどうかと言うことです。もちろん、高速売買をする投資家(投機家)がいると市場に厚みがあるとかいろいろな問題はありますが、特に「ミリ秒」単位でのスピードを追求する必要があるのかどうかと言うことです。実際に成立しない注文も多く注文状況を見ながら目先の売買をするような人は惑わされてしまうことも多いと思います。

 逆に大きなトレンドを取るために高速システムは必要がないと言ってももちろん高速であって困ると言うことでもなく、そうした高速のシステムに対応した売買をすることが成功することと言うことになるのだと思います。「アルゴリズム取引」と同じことを、つまり値動きや注文状況などを見ながら売買する方法で機械に勝とうとしても無理なのでしょうし、注文スピードでは勝負になりません。ですから、「アルゴリズム取引」の影響を考えつつ、影響されないような売買が正解と言うことになるのでしょう。

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