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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

買うものが見当たらない・・?いいえ、何でもっ!

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 米国株は相変わらず堅調ですが、特に材料視されることもなく、単純に週末ということでの手仕舞いの売り買いが中心となったようです。大震災以来、株式市場も海外動向への反応も鈍く、特に4月に入ってからは外国人の売り買いが目立たなくなっているような感じです。かと言って目先の材料にしっかりと反応しているかと言うと材料よりも値動きに反応していると言うことではないかと思います。

 本日も、後場に入ってから堅調な展開となりました。特に自動車株が買われて指数を押し上げるような格好となったのですが、これまで為替への反応は鈍かったにも関わらず、週末の買戻しや自動車向け半導体などの工場が操業開始を前倒しすると発表したことが好感されて買われたと伝えられています。ただ、操業の前倒しは既に1週間以上も前に示されていたのですし、自動車株だけではなく、機械株やハイテク銘柄の一角も堅調となっていたことを考えると単に週末ということで買戻しが入ったに過ぎないのではないかと思います。

 米国などで3連休となることで、外国人の手仕舞いの買戻しなども見られるのでしょうし、値動きの良さだけに反応していると言う見方も出来そうです。ちょうど大震災の影響で大きく混乱した相場も3月期末要因もあって大きな動きになりましたがその後は指数に動きは見られず、目先の値動きに反応しての売買が多いのではないかと思います。加えて指数に絡んで、ETF(上場投資信託)の組成などに絡む持高調整の売り買いが中心となり、相場全体の方向感、強弱感に乏しい展開が続いているような気がします。

 4月に入り、大震災からの復興などをにらみながら、決算発表の動向をにらみながらの動きとなるのかと思ったのですが、あくまでも「個別の材料」というような反応で、物色対象が広がる、連想が働く、あるいは物色の流れが続くと言うようなことが見られないような気がします。ただ、今後は電力不足と復興がテーマになることは間違いなさそうであり、原子力発電所問題は引っかかるものの、先への流れは見えてくるのではないかと思います。

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