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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

細かいことにこだわるのはつまらいないこと・・・。

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 決算発表が本格化するなかで昨日まで連日の大幅下落の反動や米国株高を受けて買い先行となりました。外国人も買い越しと伝えられたこともあり、堅調な地合いとなりましたが、好決算に反応するものと、商品相場高に反応するもの、持高調整の買戻しに支えられるものが堅調となり、物色対象が絞り切れず、上値の重い展開となりました。ユーロ高に反応は鈍く、引き続きエジプト騒乱の拡大懸念もあって、最後まで、物色対象を広げてまで買い切れないということなのでしょう。

 好調な決算、上方修正を発表しても売られる銘柄も多くなりました。四半期ごとに決算を発表するようになったことはとても良いことなのでしょうが、投資化も企業経営者も短期的な収益の振れに一喜一憂しすぎるような気がします。結局、大きなトレンドに変わりないのですが、決算の発表の度に失望感や期待感で右往左往するのもどうかと思います。もちろん、四半期業績を吟味しながら業績動向のトレンドを見極めると言うことなのでしょうが、業績が2~3カ月の調整ということなのか、大きな流れが変わったのか区別しきれない向きも多いのだと思います。

 アナリストの分析も枝葉末節にこだわりすぎて大きな流れの変化を見落として見たり、目先の減損などの変化に右往左往して見たりと、近視眼的な分析となっていることも多いと思います。また、個別の決算に一喜一憂して経済拡大の流れがどういった方向に流れているのかを見落とし、例えばAと言う企業が、新興国の景気拡大の恩恵で収益が上振れたのであれば、何故Bと言う企業は上振れなかったのか、この場合、Aという企業が先駆してこれからの大きな流れを示しているのか、Bと言う企業が示しているのか、を考えて見るだけでも違うのではないかと思います。

 昨日も述べたように、全ての企業を細かく吟味することは不可能なのですから、大きな流れのなかでキーとなる企業や変化の表れやすい企業や業種をしっかりと調べて見ると言うことも良いのでしょう。また、大きな流れのなかで時流に乗り、次に乗りそうな企業を探すための分析というのも良いかもしれません。いずれにしても、漫然と個別企業の決算を見るのではなく、目的を持って個別企業の決算を分析する必要はあると思います。

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