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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

どっちにしろ「ぴしゃっ!」と跳ねることには違いない・・・。

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 飛び石連休の谷間、クリスマス休暇、海外市場が休場と言うこともあって、方向感のない展開となりました。それでも、昨日このコラムで述べたように年末高への期待も根強く、円高となったことや週末にもかかわらず売り急ぐ動きはなく、軟調ながらも底堅い展開となりました。週末の持高調整の売い買いだけの相場といえますが、あわてて売らなければならないような買い方も少なく、全体に売買高が減少するなかで方向感がありませんでした。

 いよいよ年末ということで昨日述べたように「掉尾の一振」が期待されます。よく、「掉尾の一振」と書いて「とうびのいっしん」と読むことが多いのですが、厳密には「ちょうびのいっしん」と読みます。「とうび」として「棹(さお)の先がしなって元に戻るときのように一瞬高くなる」と言う意味で「掉尾」と「棹尾」をごっちゃにしているケースも多いのではないかと思います。「棹尾」であれば「とうび」と読み、棹の先がはねると言う意味なのでしょうし、「掉尾」の場合は本来であれば「ちょうび」と読み、「掉尾の一振」とは魚の尻尾が「ぴしゃっ!」と跳ねることを言うのだそうです。

 いずれにしても年末に高くなる要因、本来の考え方で言えば、年末年始の休暇があるので、その前に手仕舞いがあり、積極的に持ち高を増やすことも少なくて軟調となることが多いような気がしますが、かつての「ご祝儀商い」と言う意味もあって、年始に高いので年末のうちに仕込んでおく、と言う意味もあったのでしょう。また、かつての右肩上がりの株式市場の名残で「株を枕に年を越す」と言うことでも株高要因となったものと思われます。

 最近では年末年始の株式売買(立会い)も半日ではなく1日になってしまいましたし、「ご祝儀商い」などと言うことも「死語」になってしまった感じですが、年末高だけは毎年期待されているように思います。何だかんだと言って、「年末高いというから今のうちに買っておこう」ということだけ、目先の需給要因だけで高いと言う気もします。ただ、むきになって年末高の要因を探るよりは、素直に、「来年に期待する」と言う意味も込めて、手仕舞い売りを急ぐよりは高い方が気分良く年を越せるから、と言う理由でも良いような気がします。

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