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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

簡単なことを難しく言うのは簡単だ!

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 米国株が大幅高となったことや円安に振れたことが好感されて買い先行となりました。外国人も買い越しと伝えられたことで、昨日と同様に日本株の出遅れ感、割安感からの買いやファンド筋の買戻しも期待され、堅調な展開となりました。ただ、昨日の大幅高である程度米国株高を織り込んでいることや、心理的な節目と見られる日経平均の10,000円水準を越えたことで、目先的な達成感もあり、上値も重くなりました。週末ということもあり、いったん上値の重さが確認されると手仕舞い売りに押されて上げ幅縮小、小幅高となりました。

 アナリストの投資判断の引き下げや引き上げに反応して売られるもの買われるものも見られますが、同じ銘柄でもアナリストの投資判断が違っていたり、と人によって見方が違う場合もあり、また、誰もが「買い」と言っているにも関わらずいっこうに株価が反応しないと言うケースもあり、「投資判断」そのものが反応して良いのか悪いのかわからないときもありそうです。そもそも「投資判断」の基準すら各社各様であり、投資の想定期間も市場で反応しているような目先的なものではないのだと思います。

 「投資判断」を示すレポートの中には鋭い観点から分析しているようなものもありますが、大半が為替がどうなって、受注がどうした、そして製品価格の下落が云々、と細かく、難しく書かれているものが多いのですが、投資家が求めているのは、この株がいつまでにどの程度上がるのか、そしてその根拠は何なのか、根拠の前提と確度はどうなのかということではないかと思います。難しい言葉でわけのわからない数字を並べて、目標株価がどうしたといわれてもピンとこない人も多いのではないかと思います。

 もっと単純に、経済の大きな流れがどのような流れでどちらに向かっているのか、そして注目される製品や技術、サービスは何なのかなど、「方向性を示す」もので充分ではないかと思います。厳密に今期の利益がいくらにならなければならない、ということではなく昨年よりはるかに利益が多く、利益率も上昇し、この傾向は来年も続く、というような企業があれば、基本的には「買い」であり、あとは上がり始めた、つまり皆が注目し始めたところで買うのか、とりあえず買っておいて、「昨年よりはるかに利益が多く。利益率も上昇」しなくなったところで売るなどと、売り買いのタイミングを見れば良いのだと思います。

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