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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

目先の動きに右往左往することないでしょう!

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 米国市場が休場となり、手掛かり難のなか昨日の大幅高の反動や円高気味であることが嫌気されて売り先行となりました。持高調整の売り買いが中心となる中で、底堅さが確認されると買戻しを急ぐ動きもあり、一時堅調となる場面もあったのですが、積極的な売り買いには乏しく、利益確定売りや手仕舞い売りに押されて軟調となりました。節目と見られる9,200円水準では下げ渋り、底堅さもみられましたが、為替動向が気になり、最後まで買い切れないということのようです。

 相変わらず目先筋の売買が中心で目先の需給に振らされる展開となっています。日銀の金融政策決定会合でも特に目新しい材料が出たわけでもなく、一斉に手仕舞い売りが出たようです。最近の相場では同じ業種の中で高安まちまちとなるような、いわゆる「ロング-ショート」と言われる売り買いをセットにしたと見られる動きとなるケースや円高メリット銘柄も円安メリット銘柄もいっしょに売られ、いっしょに買われるケースが多いような気がします。

 相場の方向性、経済動向の方向性、政策の方向性など経済情勢の方向感がないことが「売り」となったらいっせいに売られ、「買い」となったらいっせいに買われる状況となっているのでしょうし、日中の動きでも為替動向ばかりを気にして、円高になれば何でも売られ、円安になれば買われるという動きになっています。そして、そうした為替に動きがない、あるいは先物に動きがなくなるとぱったりと動きが止まることも多く、目先の動きについて行こうという売買が中心となっているようです。

 このコラムで何度も述べているのですが、目先の動きについて右往左往しながら株式を売買して利益を上げることもいいのでしょうが、来年の今頃の世界の情勢や来年春頃の経済情勢などを考えながら投資をすると言うことはないのでしょうか、収益が安定して、財務状態も問題はないにもかかわらず、PBR(株価純資産倍率)やPER(株価収益率)、そして配当利回りなどが割安といわれる水準に放置されているものも多く、目先の株価ばかりを気にしても逆に先が見えなくなることも多いのではないかと思います。

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