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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

金利低下のメリットを享受できるか・・・・

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 米国株は堅調、為替も落ち着いた展開となったことから、買い先行となり、外国人も買い越しと伝えられて堅調な展開となったのですが昨日までの大幅高の反動や週末の手仕舞い売りも多く、上げ幅を縮小、後場に入ると目先筋の見切り売りやヘッジ売りなどもあり軟調となる場面もありました。欧米や中国での景気回復鈍化懸念は薄れたものの、円高の影響で日本では先行きに対する不安が根強いことや米雇用統計の発表を控えて売り急ぐ場面もあったものと思います。

 週末に米雇用統計の発表を控え、まだどっちに転ぶか分からないということで、買い気に乏しいようですが、今回の相場、そして景気対策などで欧米や中国との政治力の差を見せ付けられた格好です。中国は米国にあれだけ言われながらも自国通貨を安値に放置しているし、欧州でも金融不安や景気回復鈍化などを材料にユーロ安を容認しています。米国ははっきりとオバマ大統領が輸出で稼ぐと公言しており、ドル安政策を取っているということなのでしょう。

 今晩(日本時間3日夜)発表される米雇用統計の数字次第でセンチメントも変化するのかもしれませんが、欧米や中国の景気は決して悪いものではないと思います。欧米は通貨高につながることを懸念して景気回復鈍化懸念を大きく取り沙汰しているかのように、先日来言い続けていることなのですが、雇用や住宅指標など決して悪いものではないと思います。これだけ、金利が低下して来ると、お金を借りる人、借りられる人も増えてくるものと思われますし、ドル安メリットで企業業績が底堅ければ雇用への不安も薄らぎ、消費も伸びてくるものと思います。

 日本でもこれだけ金利が低下してくれば、今のうちに借りておこうと、住宅ローンなども組み易くなり、貯めるよりも使うと言う動きも少しは出てくるものと思います。企業がもう少しサラリーなどに還元するようになれば、そしてお金を使うことで何らかのメリットあるような雰囲気になれば、景気も一気に好転してくるものと思います。株式市場ももう少し先を見て、ここはのんびりと高配当利回り銘柄(9月の中間決算もにらんで)などを見つけてみてもいいのではないかと思います。

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