オルタナティブ・ブログ > 日々是相場 -ブログ- >

長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

政府の無策を糾弾しなくては・・・!

»
 米国株安や円高を受けて大幅下落、不振と見られた9,000円を割り込んでしまいました。政府・日銀の無策もあり、株式や為替も売り安心感が出ているということではないかと思います。総理大臣も株式市場や為替市場で混乱が生じているにもかかわらず、目先の代表選ばかりに注力しており、無策ぶりを市場につかれた格好となったものと思います。9,000円を割り込むところでは恐る恐る売った向きも割り込んだところで何もないことで改めて売り直す動きもあったものと思います。

 円高にもかかわらず円高メリット銘柄さえ買われない、これだけ金利が低下しても金利低下メリットのある企業も買われない、といういわば「異常な」事態にあるにもかかわらず、一国の総理大臣や中央銀行の総裁、財務大臣などがのんびりと電話会談で懸念を表明するだけで済むと思っているのでしょうか。何をするかが必要なのではなく、何かをすることが必要なのだということすらもわかっていないのではないかと思います。

 もし、円高になっても良いと言うのであれば、強烈に円高にする、国債の金利を上げて海外から国債をどんどん買えるようにして資金を集め、集めた資金で国内公共投資や子供手当てに使う、あるいはエコポイントに使うなどというしっかりとした意図があって円高容認ということであれば、それはそれで企業も投資家も一般市民もやりようがあると思います。ただ、その方向性も見えないものだから、為替の影響のほとんどない銘柄、業種まで「株は買えない」ということになってしまうのでしょう。

 かつての「プラザ合意」のように、円高=ドル安によって世界の方向性をどこに向けるかがはっきりとすれば、それはそれでやりようがあるということなのです。何をするのだか、何もしないのかするのかさえもわからないような状況では何の株を持っているとリスクが高いのかという問題ではなく、株を持っている、あるいは売っていること自体が問題となり、その日その日の動きについていくか、あるいは何もしないことが良いということになってしまうのです。でも、逆に言えばそうした売りが出切って、誰もしっかりと買っていない状況が今だという可能性もありそうです。

Comment(0)