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長年相場を見続けてきた現役の情報部長が相場について語ります。

そんなに悲観することはないのに・・・。

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 米国株が大幅高となったことや円高一服となったことから買い先行となり、大幅高の始まりとなりましたが、寄り付きの買いが一巡した後は上値も重く、上値の重さを嫌気した手仕舞い売りや見切売りに押され上げ幅縮小となりました。一時軟調となる場面が見られるなど、米国株高や商品相場高にもかかわらず上値の重い展開となりました。円高に振れることで株が売られ、株価が下がると円高になるというような展開で堅調ながらも冴えない展開となりましたが、後場中ごろから先物にまとまった買いが入ると買戻しを急ぐ動きもあり、再び大幅高となる場面もありました。

 相変わらず盛り上がりに欠ける展開となっています。米国株が大幅高となったにもかかわらず円高を嫌気して売られる場面もあったのですが、円高の割りにハイテク銘柄など輸出株は売られすぎの反動もあって堅調となるなど少し動きも変わってきたのかもしれません。米国での景気回復鈍化懸念が薄れ、欧州での金融不安が薄れれば、あとは新興国の景気拡大次第ということでしょう。

 ここのところのニュースでも電子部品や自動車部品その他いろいろと「増産」と言うニュースが聞かれます。これまでも半導体などで増産をすると需給が緩み、価格が下落して利益が出なくなるということが繰り返されて来ましたが、明らかに新興国などでの需要増が増産の要因であれば、まだまだ新興国などが牽引する形での景気回復、景気拡大は続いていると見ても良いのではないかと思います。

 中国のGDPの伸びなどでも12%が10%になったから、あるいは10%が8%になったからダメだ、などと言われますが、12%にしても10%にしても「経済がすごい勢いで拡大している」と言うことには違いないのであり、景気が「良い」か「悪い」かと言われれば「良い」ということでしょう。日米欧の景気も「良い」、「回復している」と言うことには違いなく、「先行きに対する懸念」と言いますが、少し悲観的に見過ぎているのではないかと思います。「良い」「良い」と言っておいて「悪い」となると「大変な事」であり、「悪い」「悪い」と言っておいて「良く」なった場合は「良かった」で済んでしまうので、「悪い」と言っておいた方がいいということなのでしょう。

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