VMware Horizon(Horizon6)で実現するシンクライアントの概要2
私が編集支援しているディーアイエスソリューションのVDIコラムが掲載されました。z根分紹介いたします。
【第05回】VMware Horizon(Horizon6)で実現するシンクライアントの概要2
前回第4回目は、シンクライアントを実現するSBC方式とVDI方式の各々の特徴やポイントについて書かせて頂きました。概要を纏めたものが以下となります。
◆SBC方式とVDI方式の違い(前回のおさらい)
◆コスト削減の為にSBC方式を検討する
具体的な数値は別として、上述の表を見て頂くとわかる通り、SBC方式は導入時に一定のハードルと調整事項はあるものの、コスト面ではVDI方式に比べて優位であることがわかります。(H/Wコスト、ライセンスコスト共に)
現在の利用者のPC環境が、ある程度社内統一されていて、SBC方式での導入がスムーズに行えるようであれば、導入後の運用管理コストがVDI方式に比べて大幅に増大するようなこともありません。
第 4回でお話した通り、これまでVMware 社の仮想デスクトップソリューション(VMware View5.5まで)は、独自の通信プロトコルを利用したSBC方式には対応していませんでした。その為、SBC方式を希望されるお客様(できる限りコス トを下げたいお客様)は、検討途中でVMwareを選択肢から外し、CtrixやMicrosoft、Ericom等の製品で検討する状況も多く見受けら れました。
やはり、どのお客様もVDI方式で必要となるMicrosoft VDAライセンスが、全体の見積もりの中で目についてしまい、何とか削減する方法はないかという議論になってしまうのです。
※VDAライセンスは、クライアントOSとして接続デバイス分が必要。(3年間で約36,000円/要3年更新)
VMware 社は、VDAライセンスを購入しない一つの方法として、各ESXi物理ホストに対して無制限で仮想マシンが立てられるMicrosoft Windows Server Datacenter Editionを利用して、仮想マシンをServerOSで稼働させる方法をサポートし、積極的に告知しました。しかし、それは、一瞬は目を引くものの、 本格的な検討のきっかけになるほどではありませんでした。
◆VMware ソリューションを選定するメリット
多 くの仮想デスクトップのソリューションの中で、なぜVMware製品なのか?という点に少し触れたいと思います。弊社はマルチベンダーとして、以前より VMware製品以外の構築も行ってきましたが、昨今では以下のようなメリットが享受できるという点でVMwareでのご提案が中心になりつつあります。
①サポート面、他社製品を含めた実績やナレッジが充実していること。
②vSphere基盤、サーバ、ストレージ、ネットワークをはじめとした他社製品との連携機能が確立されていること。特にボトルネックとなりやすい課題への対処や細かいチューニングが可能なこと。
③お客様が使い慣れているvSphere基盤(vCenterでの管理環境)で利用できること。
各社製品が提示する箇条書きレベルの特徴では、どの製品も実現できることにほとんど違いがありません。
コスト面で考えれば安価な製品は沢山ありますが、常に課題になるのは、運用面での非常に細かい事項です。そのような点から、お客様にとって安心した信頼性の高い環境を提供できるソリューションであると考えています。
◆最新のHorizon6でVDI方式とSBC方式を併用する
最 新のVMware Horizon6より、上述の2つの方式を併用することが可能となった為、これまでよりもコストを削減する手段が増えたかたちになります。しかし、VDA ライセンスが不要とは言っても、その代わりにRemote Desktop Services CALライセンスが別途必要となるなど、全体のコストを意識する場合には、ライセンスコストだけでなく、H/Wコストの低減を考慮した構成検討が必要と なってきます。
※Remote Desktop Services CALは、利用ユーザあるいは利用デバイス分が必要。(15,000円前後/SA無しライセンス)
次回は、このVMware Horizonでの、基本的な構成要素とイメージについて、ご説明致します。
※参考情報:VMware Horizon Viewソリューションもご覧ください。
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