オルタナティブ・ブログ > 吉政忠志のベンチャービジネス千里眼 >

IT業界でベンチャービジネスの支援をしている執筆者が日々の活動ログと感じたことを、徒然なるままに書き綴っていきます。

コラム「大型倒産のかげに、粉飾決算あり!?」

»

私が支援している鈴与シンワートで大人気の税理士 原尚美先生(原&アカウンティング・パートナーズ(原会計事務所))のコラムが公開されました。

###
 老舗の日用品メーカーS社が、経営に行き詰まり、民事再生法の適用を申請しました。使い捨てカイロや、保冷枕など、私たちに馴染みの深いヒット商品を製造販売していた会社です。報道によると、昨年3月期の売上は、約300億円、6億円の「事業再構築関連費用」を特別損失として計上したため、3億円の赤字だったようです。
 うん?
 ということは、経常利益は3億円の黒字だったはず。
 300億円企業が、たった6億円の特別損失を計上しただけで、破たん??と思っていたら、どうやら粉飾していたらしい、というニュースが入ってきました。

 その内容は次のとおりです。
 2014年3月期の決算で、過去の粉飾分を修正すると、60億円の最終赤字になる見込みであること、自己資本比率もほぼO円になるみ通しとなった。そのため、材料の仕入先も取引に慎重になり、借入金の返済のメドがたたなくなったため、金融機関に返済猶予の申し入れをしていたとのことです。負債総額は、250億円。
 ここから推測すると、粉飾前の自己資本比率は、19%ということになります。一般的に、自己資本比率が30%をきる会社は、財務状況が不安定だと言われています。19%はかろうじて金融機関の支援を受けられる、ギリギリのラインだったのでしょう。それが、いきなりの自己資本比率0%。金融機関が同社の決算内容には信ぴょう性がないと判断し、監査法人にデューデリジェンス(企業価値の調査)を依頼したのも、うなずける話です。

(この続きは以下をご覧ください)
http://www.shinwart.co.jp/tech-column/column06/006/

Comment(0)