オルタナティブ・ブログ > 吉政忠志のベンチャービジネス千里眼 >

IT業界でベンチャービジネスの支援をしている執筆者が日々の活動ログと感じたことを、徒然なるままに書き綴っていきます。

若者との付き合い方 ~個人事業主や小規模企業が長期間経営を続けるための必須条件~

»

今から10年たてば、必ず決裁者年代層も10歳若返ります。

そして、必ず自分も10歳、年を取ります。

さらに、一般的にはお仕事は年下の方よりも年上の方からのほうが戴きやすいです。なぜなら依頼者は年下の方が依頼しやすいからです。私の場合、現在お仕事をいただいている年代は+-10歳くらいの分布ですが、同い年や年上の方が若干多いように思えます。

「個人事業主や小規模企業が長期間経営を続けるための必須条件」として、その事業の中心人物の健康や能力劣化がないことなど、上げていけばいろいろありますが、このブログでは、年下の方からお仕事をいただくことについて触れてみます。

仕事は発注主が考える常に最善の選択先に発注されます。発注条件としては以下でしょうか。

A)予算内であること

B)上記を前提に最大効果を出せそうであること

C)決裁者も含めて社内のメンバーとうまくやっていけそうであること

よほど特許的な能力を持っていない限り、A)もB)も同じようなことができる競合は必ず現れてきます。しかし、経営が長期にわたって継続されていくと、中心メンバーは年老いていくので、パワーは落ちていきます。その分、技量が上がっていかないと、B)で他社に負けてしまうことになります、、、、が、それはさておき、今回の命題はC)です。

人柄やコミュニケーション能力などがそうなのですが、44歳になった私は年下の方から仕事をいただくことが今後、30年間ほどの課題になります。(週2でジムに行ってますし、細かい作業も自分でやるようにしていますし、計算上、現在の仕事は、経験値が通常の数倍付く可能性が高い仕事の仕組みなので、あまり能力劣化がないような気がしています) 私は75歳で引退することにしているので、あと30年働くことになります。決裁者の年代は30歳から60歳までと思いますので、何年たってもこの年代からお仕事をいただける自分でなくてはいけません。30年後には自分の子供の年代から仕事をいただきたいと思っています。

そのためには年下の方から仕事を頼みやすい人柄と能力が高いことと、対価に年齢給みたいなものを入れないことが大事だと思っています。例えば、「今まで自分は30年頑張ってきたんだからこれくらいもらえて当然」という感じで結構高い金額のサービスや、「年長者視点での物言い」などは、とても良くないことだと思います。若い人も含めて他の人ではなく、私に仕事をいただける必然性が大事なのです。

私もまだ44歳なので、年長者の方からすると若者なのかもしれませんし、まだ実践中なので、これが正解かどうかはわかりません。私なりに以下を気を付けています。おそらく、これがシンプルですが、長期間仕事をいただく必須条件だと思っています。

1.年下の人を、昔世話をした人であっても絶対に「君付け」や「呼び捨て」にしない。

新人時代から面倒を見ていると、どうしても昔の癖が出てしまうかもしれませんが、10年たてば10年戦士であり、部下もいますし、世間的体面もあります。「あいつは、俺が昔面倒見てやったんだよ」というのは、他の人や育てられた本人が言って初めて美しくなるような気がします。決して育てた本人が言うことではありません。

2.年下の人の肩を叩いたり、気軽にダメ出ししない。

これは私が若い時、かちーんときたことが何回かあったことです。「まぁまぁ頑張りたまえ」ということなのですが、尊敬している人以外にされると、「いつか見ていろよ」と思ったりします。つい先日も、二回しか会ったことがない人に肩を叩かれ、闘志がみなぎってます。

また、若い人たちには若い人たちのルールとか文化があり、違う文化の人が、事情も知らずにダメ出しをしてはいけないと思います。

3.誰よりも仕事が速く、気が付かないことに気が付くこと。

これは年下・年上に関係なく、大事なことですよね。でも、私が引退する30年後に今の健康や能力の保証はないです。そのための工夫を常に行い、能力を磨き続けることが必要だと思っています。

1.と2.は親子関係に近い感じです。親は子をあるタイミングから一人前の大人として扱っていかなければなりません。そしてその子供は働き始めてたタイミングから、本物の大人になるのです。3も含めた総合的な言い方をすると、若者の世界の中に土足で入ってこないけど、仕事上重要な存在ということでしょうか? 

個人事業主において長期間仕事を得られる方のイメージは、たまーにこっそりアドバイス&普段は職人的な作業ができる存在のような気がします。

最近の例でいれば、TVドラマのリーガルハイに出てくる服部さんのような感じでしょうか。

よく聞く話ですと、年を重ねるとどんどん頑固になっていくそうじゃないですか。私は頑固じゃなく、いつまでも柔軟でフレッシュに年を重ねていける、新しい時代の職人になりたいです。

Comment(0)