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IT業界でベンチャービジネスの支援をしている執筆者が日々の活動ログと感じたことを、徒然なるままに書き綴っていきます。

KKDとビッグデータは対局というけれど、データをみるのも作るのも人間なのでKKはやっぱり必要かも

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こんばんは。吉政創成の吉政でございます。

ビッグデータの市場規模は2011年に1900円だったのが2020年には1兆円を超えるというデータが7月2日号のBCNに記載されています。
1兆円と言えば、IT業界の約1/10がビッグデータということになります。
企業規模が大きくなればなるほど、ビッグデータを有効活用する傾向が強くなるそうです。

今までのKKD(勘・経験・度胸)に頼っていた経営とビッグデータを活用した経営は対局にあるそうです。長期の視点での経営の流行を考えてみても、昔はKKDな経営スタイルがほとんどであったと思いますが、今はデータ分析に基づく客観的な経営スタイルが多くなってきているように思えます。結局、KKDによる経営判断にはミスがあり、客観的なデータによる判断はミスが少ないということなのでしょうか。

ただ、20年近いマーケティングの経験から言うと、データはある程度作れます。設問の仕方データ項目の区切り方、おき方によってデータは微妙に変わります。分布するデータを主観を交えずに、自社の経営判断に最適な見せ方をするかというのはリサーチャーのKK(勘と経験)だと思うからです。

さらに、ビッグデータを活用した経営を行っている企業であっても、新規事業についてはやはりKKDに頼らなければならない局面もあると思います。なぜなら、新しい分野を切り開く際など、新規事業分野には十分なデータがそろっていないことが多いからです。

ただ、ビッグデータを活用する経営スタイルが普及していくと、ますますKKDを備えた人材が世の中には少なるような気がします。KKDを備えた人材は世の中の新陳代謝を担う人材の1種であり、日本が凝り固まった市場として衰退していかないためにも、KKDを備えた人材が育つ環境を作りたいです。(ある意味、吉政創成の活動が少し貢献している部分でもあると思っています)

割と近いうちに、中高年層の人材過剰が訪れると思います。そのしわ寄せは新卒の就職にも影響を及ぼすはずです。その氷河期時代を打破するために立ち上がる人材がどれくらいいるのか、それらをどれくらい支援できるかが、KKDを持つ経営者の育成において重要な気がします。

2050年には日本の全人口は4000万人台になるそうです。
これは現在の1/3になり、韓国よりも少し少ない市場規模です。
韓国の企業は最初から海外進出を前提に企業設計するそうです。
理由は国内市場が小さいことを認識しているからです。
人口的にも日本も必ずそうなります。
外貨を稼げる人材の要素にはデータを活用できる能力も必要ですが、KKDを兼ね備えることもかなり重要だと思います。

8月に息子は日本代表メンバーとして日中韓の共同絵本作成に参加します。
結果はどうなってもよいので思いっきりやってほしいです。
海外の優秀な人材との共同作業はいい経験になるはず。この経験は必ず将来に活きるはず。そのコネクションも是非継続してほしいです。

2050年には息子が今の私とほぼ同じ年。
息子が働き盛りの時に世界を舞台に戦える人材になれるように育成したいです。
その為にはパパもがんばらなくては!

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