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IT業界でベンチャービジネスの支援をしている執筆者が日々の活動ログと感じたことを、徒然なるままに書き綴っていきます。

地道な努力と地味でも確実に成長する継続的成果が一番と思う件

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私は基本的に難易度が高いビジネスが好きです。

※「その性格はもう辞めてください」と妻から敬語で言われそうですw

ただ、独立前と後では、その内容が100%違います。

独立前は、ハイリスク・ハイリターンが好きで、即効性が有る施策を難易度が高いビジネスで実施し、大きな成果を出すことを重視していました。以下に短時間で低コストで大きな成果を出せるかという、マーケティング施策自体の品質の高さを追及していました。

周囲のご協力があり、それなりの成果を残してこれたわけですが、この方法は翌年の目標値も跳ね上げてしまうもろ刃の刃なのです。倍々で実現すればいつか、倍を達成できなくなり、その責任をとって退社する悪循環が私のパターンだったと今思います。

以前、外資系のバックアップベンダーの社長をやっている同い年の知人と飲む機会があり、その時に「私は大きく成功はさせずに、失敗もせず、確実にゆっくりと売り上げが伸びる方法を10年以上もやっています。お蔭で私が社長に着任して以来、会社を辞めたのは1名しかいません。」との言葉を頂きました。会社経営は社員やステークホルダーの営む場を提供し続けることが重要であるので、この言葉はとても心に響きました。

その影響もあって、独立後はローリスク・ローリターンで地道でもゆっくりでも確実に成果がでる施策を提案するようになりました。大きすぎる成果は昔の私のように最終的にお客様を苦しめます。最悪の緊急時の為に、波動砲のようなその一手は温存しつつ、確実に成果が出る方法をコツコツと行うのがよいです。この施策ですが、実はかなり難易度が高いのです。その理由は、毎週報告をしているとその成果が小さすぎて、上長を納得させるのが難しい局面があるからです。半年単位でみれば確実に成果が上がることは見えるのですが、1週間単位だと、本当に1歩づつしか成果が出ないのです。しかも、週間単位の成果はシーズンによって差があるので、その説明の難易度は結構高いのです。

一方でお客様のビジネスの難易度については、良いお客様と仕事ができるようになったので、あまり苦労することがなくなりました。考えてみれば当たり前ですが、「地道な成果を出します!」という告知をしていると、ビジネス上、困ったお客様はあまり来ません。ビジネスで火急なお客様はもっと派手な会社と付き合うと思います。

創業2年の弊社のお客様の平均契約月数は1年以上になりました。引き続き長く契約をいただけるように、コツコツと地道に作業をしていきたいと思います。

引き続き、ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願いいたします。

Kamon_orange

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