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IT業界でベンチャービジネスの支援をしている執筆者が日々の活動ログと感じたことを、徒然なるままに書き綴っていきます。

開発エンジニアの統計データ(IT人材白書より)

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BCNの3月12月号に掲載されている記事によれば、IPAのIT人材白書の調査結果として、国内のIT機器、ソフトメーカー、ソフト開発会社やSIerに所属する全従業員は76万6025名だそうです。ちなみに、政府統計による全IT技術者(ユーザ側に在籍している方も含む)は102万人だそうです。

そのITベンダー系の全社員76万6025名のうち、最大グループは受託開発業で497,355人で全体の64.9%を占めています。日本のIT産業の雇用を支えているのは受託開発業ということになると思います。では、そのIT産業の企業の人材が不足しているかどうかですが、統計によると、「大幅に不足している」、「やや父子臆している」が全体の48.9%で「過不足なし」が39.2%で過剰気味が10.1%となり、不足している企業が半数近くになる結果となりました。

実際に今、RubyやRails、PHPの資格のビジネスをしていますが、人が足りないという話はよく聞きます。特に、Web系の開発言語の技術者は売り手市場になっていて、ある程度の技術を持った技術者であれば、「今空いています!」というだけで仕事を得られそうな勢いです。

さて、データの続きですが、開発者が持つ言語スキルですが、以下の順番になっています。

1位 C言語 63.5%

2位 VB 57.2%

3位 Java 40.4%

4位 C++ 39.3%

5位 COBOL 37.5%

6位 JavaScript 33.5%

7位 アセンブラ 29.1%

8位 C# 19.4%

9位 Perl 18.4%

10位 PHP 17.8%

ちなみに、普段から最もよく使う言語ですと、以下になります。

1位 C言語 19.8%

2位 VB 17.5%

3位 Java 14.2%

4位 C++ 10.0%

5位 COBOL 9.5%

6位 C# 5.1%

7位 PHP 4.5%

8位 JavaScript 2.9%

9位 アセンブラ 1.9%

10位 Perl 1.3%

ちなみに、前述の「スキルを有する言語」と「最も使用している言語」の順位で一番違うのはPHPですね。まだ取得している人が少ない割に(10位)、最も有効活用している人の比率はそこそこ(7位)でした。

会社によって多少違いはあると思うのですが、割とあたっている感じだと思います。

ちなみに、データはさらに続きます。

技術者が一番不満に思っていることはダントツで、将来に向けたキャリアアップに対する会社の支援制度がないことだそうです。これが64.2%の不満です。昔言われていた新3K(きつい、帰れない、給料が安い)については不満より満足が上回っているようです。

会社の中で最新の技術取得などのキャリアアップ、スキルアップを支援する環境が今以上に必要なのかもしれません。古典的ではありますが、メンター制度や読書会など、先輩社員とコミュニケーションが取れて、自分の技術も磨けるような社内コミュニティが必要なのかもしれません。人材は昔より流動的になっていますが、転職はしないほうが、社員にとっても会社にとってもよく、一番投資対効果が双方に良い形と思います。学べて、自分の居場所ができて、将来についても相談できる環境が一番良いのでは?と思いました。

雑感ですが、今日はこの辺で失礼いたします。

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