オルタナティブ・ブログ > 吉政忠志のベンチャービジネス千里眼 >

IT業界でベンチャービジネスの支援をしている執筆者が日々の活動ログと感じたことを、徒然なるままに書き綴っていきます。

震災等での会社半壊後のシュミレーション ~サテライト・アライアンス~という考え方~

»

昨日、Rails技術者認定試験のお披露目ということでオデッセイコミュニケーションズ様のセミナーで講演してきました。会場は試験センターの関係者の方々でにぎわい100名ほどの方が参加されていました。

セミナーの最初は震災を考えるパネルディスカッションが行われ、実際に被災しオフィスが流れ家族、親戚、社員を無くした社長様が3名、登壇をされお話しをお聞きしました。

その話は生々しく、涙なくして聞けない様な内容だったと思います。

この想定外の震災でBCPについて検討している企業、今以上に強化をしている企業が多いと思います。しかし、BCPというと短期的な事業復旧がどうして目立ちます。残った人員で事業を行える状況に復旧してから、その後の軌道に乗るまでの部分も含めて本当の復旧だと思うのです。

今回の震災の生のお話を聞いて、中期的な復旧のイメージをもつことの重要さを感じました。

現在、私が経営している吉政創成株式会社PHP技術者認定機構は両方とも全国区で仕事をしているため、東京が大きな震災にあったとしても事業は継続していくべきであり、また自分自身が生きていくためにもそうしていかなければなりません。その際に、ビジネス機材がすべてなくなってしまい、ビジネスパートナーと連絡がつかなくなった時にどう対処するのかをある程度シュミレーションしておく必要があると良いと思いました。私の場合のビジネス機材はノートPCとデータ、それと頭なので、バックアップデータが遠隔地に保存されていれば、何とかなると思います。

※現在、盗難にも備え、バックアップストレージも含めSED(暗号化ディスク)+指紋認証を採用し、二次バックアップは東海地区にあります。

そこで、こういう考え方があるとよいなと思ったのが「サテライト・アライアンス」的な考え方です。「姉妹都市」のような考え方で、競合にならない遠隔地のベンチャー企業同士が提携し、お互いの企業を支え合うようなイメージです。

例えば、私の吉政創成の場合は、コンサル業なので東日本側での職務が中心となり、西日本側に事業を展開するつもりはないのです。万が一の際にお互いに助け合える同盟のような提携があると、良いと思いました。ベンチャー企業同士が行うのは信頼関係が無いとなかなか難しいですが、商工会議所やベンチャーキャピタルや業界団体などの第三者が間に入れば、うまくいきそうな気がします。

弊社のお客様であるアールラーニング様は合同の新人研修も行っています。1社が単独で行うよりも、コスト圧縮につながるため、良い方法だと思いました。ベンチャー企業の次世代的な経営は経営効率向上のための共通インフラを持つ事だとも思っています。

ベンチャー企業に足りないものは、人材層の厚さと企業体力が大きな部分だと思います。(他にもお金とか名誉とか時間とか、いろいろありますがww)その部分を共通インフラで補う事ができれば、持ち味のフットワークの良さと企業体力の両方を活かせる良い経営ができるように思います。もちろん、そういうビジネスをしている会社も沢山ありますが、ビジネスで行えば、その利用費用がコストになります。商工会議所では業界に特化した特別な動きができないです。

もしかしたら、これこそが現在低迷しているコンソーシアムの次世代的なあり方かもしれません。同業が集まり、共通化できる経営インフラを共同体で運営していく方法です。コストをかけない作業フローが確立できれば、運営できそうです。

最後、とりとめのない展開になりましたが、自分のライフワークに関わる事でもあるので、じっくり考えていきたいと考えています。

Comment(0)