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DeNA南場社長退陣 と SNS と ゲームセンター

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先日、モバゲーで知られるDeNAの南場社長が退陣しました。

一部上場企業の社長退陣理由としては珍しい「夫の看病」のためだそうです。
一緒にいる時間を大事にしたい南場社長らしい判断だと思いました。
(私はあった事が無いのであくまで印象ですが)

ただ、南場社長は消費者視点でのSNSやネットショップを推進してきた方なので、退陣されるのは何とも残念です。

日本のSNSはSNS+ゲームセンターのような方向になっており、ゲームが無いとSNSで生き残れない様なノリになっています。ゲームが好きな人もいるのでそれはそれでいいのですが、ゲームセンターがSNSのカテゴリで語られるのはカテゴリ違いのような気がしています。

SNSの良いところは時差&遠隔コミュニケーションとコミュニティだと考えていて、それは素晴らしい世界だと思います。

たまにSNSの記事でFacebook対国産SNSのような記事がありますが、今となってはSNS対ゲームセンターのような感じに見えてしまいます。

そんな中で南場社長が退陣し、後任の社長はモバゲーの立役者なので、ゲームセンター路線はさらに強調されるような気がします。(後任の社長の方もお会いした事が無いので、まったくどんな人かわからずに憶測で書いています)

別にSNS市場がFacebookに乗っ取られても日本としては別にどうでもいいのかもしれませんが、ネットコミュニケーションのインフラを日本が持つ事はネット上でのコミュニケーションが進化するノウハウが日本にたまる気がしていたので、個人的には重要視していました。

このままだと、国産SNSとFacebookの利用者数は拮抗して、両方利用する人が大半になるような気がします。ゲームをするなら国産SNS、実名インターネットでネットコミュニケーションをするならfacebookのような感じです。

一方で、鉄道や通信会社など物理的なインフラが外資に乗っ取られると大きな問題になると思うのですが、ネットコミュニケーションのインフラが外資に制圧されてもあまり、問題にもならないんだろうなとも個人的に感じます。ソフトの世界はハードの世界と比べてどうも危機感が薄いようです。

ネットコミュニケーションのインフラがFacebookに制圧されると感じた理由は機能拡張の方向性です。国産SNSの最近の機能追加は、基本機能面ではあまりなく、常に新しいゲームで牽引している感じです。一方、facebookは新しい機能というか利用者にとって新発見が機能的にあります。この点で、Facebookがネットコミュニケーションの機能として日本ではかなり浸透していくように思えた理由です。成長力と市場浸透力はわりと似ているように思えるからです。

また、Facebookは実名インターネット的な側面が残れば、海外とのコミュニケーションも行いやすくなるので、その点でも普及しそうな感じです。

そのうち、私立の学校のクラブ活動や授業などではFacebookを活用した授業も始まりそうな感じも受けます。(ゲームセンターの意識が高い国産SNSを活用した授業は到底実施されそうにないです)そうなればFacebookは日本でも息が長いサービスとして根付くと思います。

そういう意味で、個人的には勝負あったようなきがします。
(とはいっても国産SNSはゲームセンターとして残っていくと思いますw)

皆さんはどう感じますでしょうか?

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