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Linuxが【売上高】でシェア2位に

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6月のデータですがLinuxの売上高がサーバOSシェアで2009年にUnixを抜き、2010年にメインフレームを抜き、2位になることになったと、矢野経済研究所が発表をしました。

ここでのポイントは、出荷本数でもなく、普及数でもなく、売上高でのシェア指標ということです。

LinuxはOSSということもあり、無償使用している人が多く、今までは、出荷本数や普及数ではすでに2位でしたが、売上高でもいよいよ2位になります。

これは、サブスクリプションモデルの定着により、確実な売上高増が見込めるようになったからです。結局2008年度は18.3%で売り上げが伸びたようです。

サブスクリプションモデルが採用された当時はLinuxのメリットである低コストさが失われるのではと危惧していた人も多かったようですが、結局はOSのコストの部分でLinuxが採用されているわけではないということですよね。

ここ近年・近未来のシェア推移を見てみると、Windowsは据え置きで、2009年以降はやや減。そして、Unix、メインフレームは減少しています。内容的にはメインフレームは自然減で、UnixはダウンサイジングでIAサーバへリプレイスされる際にアプリを移行しやすいLinuxにシェアが流れているイメージですね。Windows系はWeb系のシステム(LAMPやLAPP)でシェアを落とし、全体的にやや減少と推測しているようです。

まぁ、誰もが予想していたことですが、確実にその方向に進んでいるようです。

市場の隆盛要因は実にシンプルで当たり前の原因と結果になりますよね。

大昔と比べて、お客様に選択肢が多くなったため、従事者のセンスと努力によってよいものを出したところがシェアを伸ばすのは当たり前です。

個人的な予想ですが、次にLinuxがシェアをもう一段階伸ばすタイミングがあるとすれば、それはコンプライアンスかもしれないとひそかに思っています。

いずれにせよ、Linux応援団の私としては、嬉しい一報でした。

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