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ついにパブリックコメント 専門学校のe-learning導入も

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2012年1月、専門学校における制度改革に関しての動きがございました。

学校教育法施行規則及び専修学校設置基準等の改正に関するパブリックコメントの実施について・・という内容でe-Gav

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=185000557)に掲示されています。詳細はHPをご覧いただけましたらご理解いただけますので今回はその内容をかいつまんでご紹介したいと思います。

結論から申しますと、文部科学省としてH23年 年度内:法令改正 H24年4月:施行

を基本スケジュールとして専門学校約3300校に対して、通信制、単位制の制度化を実施するというものです。

まず、今回の制度改革に関してe-learning consortium会員企業の皆様に関連するものとして【単位制・通信制の制度化】が挙げられますので特化して今回はお話しいたします。

一部私見も入っていますが・・

高等学校や大学では早くから通信教育が認可をされてきましたが、専修学校・専門学校に於いては、実技重視の職業教育を行うという観点から中々制度化には至りませんでした。

しかし、今回非正規雇用者の増大や通学が難しい学生、そして大学中退者や高卒者が働きながら学べる環境を整備するという狙いもあるのでしょう、今回の制度化に向けた動きとなっています。

今回のパブリックコメントを見てみますと・・

生涯学習機会の充実の観点から

●社会人等の多様な学習ニーズへの対応

産業・就業構造の変化に伴い、社会人においては、自分自身でスキルアップやキャリア変更を行うことを求められる場面が増加。学習の時間や場所に制約を受けることが多い社会人が、 働きながら学習しやすくなるよう、多様な学習スタイルに係る環境整備が必要。

●短期教育プログラムの積み上げ・単位制導入による体系的な学習成果の評

価の促進

専修学校の現行制度は、1年以上の授業時数制・学年制の教育課程を基本。学習者の多様 なニーズに応えるため、短期教育プログラム積み上げ方式の教育や、これらの教育の体系的 な学習成果の評価を促進。

となります。

『学習の時間や場所に制約を受けることが多い社会人が、 働きながら学習しやすくなるよう、多様な学習スタイルに係る環境整備が必要。』という1文を読み解くと、行政として、単なる専門学校の経営拡大を狙ったものではなく“社会人の学習機会の向上”というように読めて取れます。しかし、単に社会人が学習をする・・と言った場合、今多くの選択肢があります。大学のオープンキャンパスに行くのもよし、また、学校ではない資格祝都の為のスクールも数多くあります。では何故今になって専門学校なのでしょうか?

あくまでも私見ですが、制度化の背景には、就職直結の専門学校の学習システムや卒業資格、そして手厚い就職支援があるのではないでしょうか?

つまり、高卒(大学中退者含む)就業者を対象として更なる学習機会の向上を行うと共に専門学校卒業資格と相応のスキルを身につけさせ、専門学校の就職ノウハウを基本に正規雇用として就職させていく・・という事と考えられます。

つまり、対象者としては高校生ではなく社会人・・だと想定できます。

次回は、今回のパブリックコメントを受けて専門学校側の動きをご紹介したいと思います。

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