専門学校Marketの深さ
(財)専修学校教育振興会「専門学校と経営」事務局、株式会社ビーアライブ代表の
米澤と申します。
早速専門学校とは何か?記述させて頂きます。
えっ?知っている??ご存知の方は読み飛ばして下さいね。ただ、各種学校や予備校などとよく間違えられますので、一応お話しいたします。
◆専門学校とは?
専門学校とは専修学校の一つのカテゴリーであり「専門課程」を置く専修学校だけが称することができる学校群です。高等課程や一般課程を置く専修学校であっても、専門課程を置いていなければ「専門学校」と称することはできない。wikipediaから引用いたしますと『専門課程さえ置いていれば、高等課程を置いていても一般課程を置いていても、使用できる名称である。』と記述されています。専修学校の中で専門課程を持っている学校群が多いことから専修学校=専門学校、若しくは専門学校がカテゴリーのように扱われています。まぁ大した問題でもございませんが・・
とある大手企業に伺った折、このような会話がございました。
「うちの会社は、高等学校や大学は文教営業部が管轄しているのですが・・専門学校はよく判らないので法人営業部が担当しています。」
また、別の会社では「専門学校という名前は知っていますがマーケットとして見ていません、大学マーケットを主眼にしていますので」
・・驚きました。同じ学校法人なのに。ただ、大学の300万人に迫る勢いの大学生を有する大学業界と64万人足らずの専門学校業界では当然企業大学を狙いますよね。
それはもっともだと思います。
では、大学業界と専門学校業界を単純に比較してみましょう。
■大学の数
国立 |
公立 |
私立 |
計 | |
学校数 |
86校 |
77校 |
595校 |
758校 |
在学者数 |
621,788人 |
136,914人 |
2,087,263人 |
2,845,965人 |
出典【学校数:全国大学一覧、在学者数:学校基本調査】
■専門学校
総数は約3300校。在籍学生数は64万人と言われています。学校数は、大学の3倍以上ありますが学生数で比較すると4~5分の1程度となります。1校平均で計算すると専門学校は200人程度の学校となります。
ただ、実際には最低40名から設立できますし、また、100名以下の小規模校もありますからこの平均値となります。500~1000名の学生を有する中堅校以上はかなり設備も整った学校と言えるでしょう。大学から比べると小規模で資格獲得支援、就職支援など手厚い教育を提供している学校群と言えるでしょう。
その他の違いとしては、監督官庁の違いもあります。大学は文部科学省が監督し、専門学校は都道府県となります。
◆変革する専門学校の役割
専門学校関係者が読んだらお叱りを頂く事となるでしょうが、私が持つ専門学校のイメージとは余り良いイメージではありませんでした。
高校生の時「専門学校でも行こうかな・・」という友人が結構いましたが、そのような事を言っている奴は不真面目で、高卒で働く勇気も大学に進学する努力もしない中途半端な奴が多かったと記憶しています。当然、総てではなく、目的意識を持って高い目標に向かい専門学校に進学する高校生も多かったと思いますが、私のイメージとはそんなものでした。一方で、わが身を振り返ると強烈な目的意識を持って大学に進学した訳でもないので
彼らとなんら変わらないと後で気づきましたが・・。
では、今はどうなのか?大学でもそうですが真面目な学生もいればそうでない学生もいる。ただ、まず20数年前と専門学校業界を取り巻く環境は大きく変わりました。
私が感じる一番の変革事項は、【高校生人口の減少】【大学の増加と全入時代】と思います。この2点から始まる専門学校業界の変革は目を見張るものであります。
その辺は次回・・