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技術はどこからやってくるのか

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技術はまるごと一式まったく新しく考え出されるものもあれば、必要は発明の母というようにニーズがちょっとずつ技術に磨きをかけることで生まれ変わっていくようなものがあるように思います。

ITの世界で後者はというと、企業が使っているものも企業の外から生まれたものが少なくないのではないでしょうか。軍事であれば、コンシューマーであれ、いろいろなところで「もっとこんなものあったらいいな」というところから技術が生まれ、それに便利さを見出した企業が取りこんでいくということがよく行われています。

最近にはじまったことではないのですが、一般的な企業においての情報システムに対する色々な要求は、インターネットビジネスの先端部におけるそれよりも甘い場合もあるようです。googleやtwitter、Facebookが1秒でどれだけのトラフィックをさばいているか、というのはさすがに極端かもしれませんが、オワコンと言われるmixiのあけましておめでとうであったり、昨日の文房具屋さんがひとけた間違えて安い値付けをしてしまった場合に楽天に殺到するトランザクションであったり、そういった本当に切羽詰まった場面で磨かれるニーズというのは「すみません9時から10時はサーバのオフピークにご協力ください」と言うことができてしまう社内の情報システムよりもかなり磨かれやすい環境であると思います。

そしてまた情報システムの技術面にやりがいを感じてSI業界を志す若者にとっては、入社後にネットの最前線でがんばる若者を見て「あーあんなことやりたいなー」と思うことは結構心を害することがあるものだと思います。最近なんかでは世の中に馬鹿にされやすいソーシャルゲームの業界であってもインフラエンジニアからしたらとても楽しいことをしているように見えますし、おなじゲームエンジンでいかに色々と絵やシナリオを変えて楽しませるかという部分にはビジネスロジック・アプリ系でがんばろうとするエンジニアからしても楽しい部分がザクザクと眠っているように思います。

ただそのあたりはアメリカのB52が実戦で磨かれまくった後に今もなお現役運用されているのと同じように無骨で頼もしい原石を発掘してビジネスの世界に投入できる優秀なものに変換していくというのもまた楽しい仕事なのではないでしょうか。

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