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『僕の子ども絵日記 ながさきの四季』リリースしました!

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谷川さんの中学時代の友人江島さんの作品を電子書籍に!という話しについてはその前振りがこちらのエントリに書かれておりますが、

最近指摘されて気がついたもう1つの電子書籍のメリット
先週末に無事Appleの審査も通過、軍艦島など、懐かしい長崎の風景を電子書籍で蘇らせたiPad電子書籍アプリケーション『僕の子ども絵日記 ながさきの四季』の提供を開始させていただきました。

本日プレスリリースも配信、谷川さんのほうからも詳しい話がエントリとして出てくるかと思うので、わたしのほうではちょっとした補足と、この事案から見えてきた電子書籍というか電子出版の可能性について少しだけ触れておきたいと思います。

まず、谷川さんのエントリでも触れられていますが、イラストの発色については印刷物よりも画面のほうが良いのでは?という話しがあり、高画質データの格納も技術的には可能ですから、細かいタッチを見せたい、見たいという向きにもこの電子版は向いています。

このアプリ電子書籍ならではの機能として、自由にメモを書き込める機能や、さらには電子書籍では難しかった著者のサインを入れる機能なども搭載している点で、自由に書き込める機能解説を簡単にビデオで紹介してみたいと思います。

そして、紙を大切に、、、という言葉やキャンペーンはこれまでも沢山行われていましたけど、これが無くなったら?という事を誰もが実感が伴う形で想像できていなかったというか、今回の震災においては物流が一時的に駄目になってしまった事や、製紙工場やインクを取り扱う工場も被害を受けてしまい、こういう調達出来ない事態を多くの印刷会社や出版社も想定しておらず、本を読者に届けたいのに届かない、、、というジレンマに陥ってしまい、電子化すれば売れるという幻想が崩壊しつつあり、電子化にかなり冷たい目線を送るを通り越し、興味自体を失いかけていた出版社が俄然ここで電子化の有用性、必然性を再認識した例がいろいろあるようです。

そして、今回の『僕の子ども絵日記 ながさきの四季』、長崎新聞で連載されていた人気コラムということで、これを全国の書店にに製本、配送するとなるとこれだけでもかなりのコストが必要、全国配本可能な取次ぎを行ってもらう事自体のハードルも高いですが、ここで言えるのは、日本の地方から全国レベルでの書籍配信を行うにはやはり電子媒体を利用しない手はないだろうというお話。

偶然、成井さんがこんな指摘をしています。

日本における既存の紙媒体の出版は一見水平分業型のような形に見えるのだが、実態は出版社、取次、書店といった流通が再販制と委託販売でコントロールされているために本来の水平分業のメリットが出せておらず、むしろ大手出版社や取次会社による巨大な垂直統合型とも見える。無名の著者や零細な出版社が書籍をメインの流通網に乗せることは困難だし、中小の書店は売れる本、売りたい本を仕入れることができない。再販制による価格の制限だけでなく、本来あるべき流通の段階での自由度がまったく無い。一方アメリカでは原則自由な流通が保証されているので紙媒体の流通は水平分業型であったと言える。それが電子出版の世界になるとAmazonやAppleといった大手ネット企業がそれぞれ垂直統合型を目指すという図式が先行している。日本の状況は未だに大手出版社主導の似非水平分業型である。

AmazonやAppleが黒船として日本の電子書籍流通のプラットフォームビジネスを牛耳る事への懸念がゼロかと言えばそこの問題は確かにありますが、これまで地方で生活、商売してきた人たちにしてみれば、大手がチェーン展開して地元商店街を厳しい状態に追い込んで、その後の不景気で店舗撤退をしてしまい結局、大手の都合に振り回されて苦労した経験を日本のほとんどの地方都市は経験しているはず。

経済的なプラス材料として電子書籍市場が拡大してくれれば、自分のビジネスを含めそれは確かに有難いことなのですが、電子出版は地方が、その地方らしさを独立性を確保した形で発信できるプラットフォームとしてもっと活用されるべきだろうと思うのでした。

わたしも子供時代に軍艦島のCMに衝撃を受けた世代で、この『僕の子ども絵日記 ながさきの四季』は興味深く拝見させてもらいました。綺麗なイラストは勿論楽しんでいただきたいのですが、それ以外にも今日申し上げたような観点からの可能性を感じていただく電子書籍としても自画自賛ではありますが、大変良い仕上がりになっていると思いますので、是非多くの方々にご購入いただきたいと考えていますので、よろしくお願いします。

 

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