知人の死から気づかせてもらった事業承継の事
昨日わたしのブログエントリーへのコメントで、お世話になっていた下北沢の床屋:BAD NICEの丸山さんが亡くなられたのを知り、そしてBAD NICEのお客さんや元従業員の方などがこの件でエントリーをアップされていることもネット検索してみたところ判明…ほんと残念でしょうがないです。
先週の土曜日は午後が御茶ノ水、夜は、とある作曲家さんの忘年会にお邪魔して夜10時くらいまで、ミュージシャン、レコード会社のディレクターさん、アーティスト、レコーディングエンジニア、音響ウーマン、声優さんなどなど、いろいろな方と楽しい時間を過ごさせていただいたのですが、殆どの方はやはり個人の能力に対価をいただいく仕事をしている面々でした。
わたしの会社CMパンチも5名ほどのスタッフで運営しており、基本は全員がフリーランサーみたいなもんなのですが、今ここで私に何かあったらどうなるのか、、、逆にいま貢献してくれているスタッフに何かがあった場合、どちらにおいても双方にダメージがあることは明白で、
個々人の業務処理能力、対人交渉・調整能力を最大限活用することで小規模な事業を継続している立場の方には同じ問題がついてまわると思うのですが、事業承継の事もやはり普段から一考を案じておくことは必要かもしれない、、、とこの土曜から日曜の中で強く感じたのでした。
下北のBAD NICEさんの場合は、残ったスタッフの方々で商売のほうは存続されるとお聞きしていますのでひと安心しています、たしか奥様も同様の技術を持たれており、一時期はBAD NICEの支店のほうの切り盛りもされていたと記憶していますので、残された家族の方やスタッフの方にはお店のほうが繁盛するよう、頑張っていただければと思いつつ、わたしも微力ながら息子を連れて協力させていただきたいと考えています。
たまたま事業承継についてはセミナー運営協力やら販促物の制作を行った経験があり、まったくの無知という事ではないですが、後継者へのノウハウ伝承、取引先・従業員の信頼を得ての事業継続の課題など、 最悪の場合廃業もありえますし、その処理にあたって債務処理などが絡むとこれまた面倒な事が増えるわけで、立つ鳥跡を濁さずじゃないですが経営者ってのは目の前の仕事、数年先の仕事の開拓なども必要ですけど、自分の抱えるビジネスを回していくエンジンとして一緒に働いている仲間や、自分自身に何かあったとき、、、という面での配慮も必要なんですよね。
こうやって言葉に落としてしまうとほんと当たり前の文面にしかならないですけど、自分の身の回りで起きた体験から自分への影響度はこれまでの数倍のインパクトがあり、エントリに書かせていただくことにしました。
自分がギタリスト稼業や音楽制作を個人で請ける仕事から会社設立に至った経緯は、個人事業主への発注金額の制約の問題と、ワンステージ幾らとかやった仕事に対する積算方式でしか報酬金額が増えない業務形態をいつまで続けられるだろうという不安と、音楽的な素養の問題もありましたけど、フリーランスの不安定な受注状況で息子や家内を面倒見ていけるのか、、、というところでの判断から会社設立を考えましたが結果として個々人の能力に依存する側面が大きいことには変わりなく、
属人的な仕事な仕方ではない方向に行くとか、大量生産が利くものだったり、フレームワークの整備や個々人の能力に依存しない業務内容を増やすことでリスクは軽減できるのかもしれませんが、現在のわたしはそういう仕事を整備していくことにまだそれほどの熱意を傾けることはできません…
小規模事業の経営者として現時点で出来ることといえば、自分が死んだ時にも現在の取引先が継続して仕事を出してくれるか?と自問自答することくらいでしょうか?きっとこういった事ではまずいので、どういう舵取りをするのかは現時点でまったく見えませんが今後は事業承継という事に対して勉強や対策を講じることがやはり必要と気づくことが出来ました。
ほんと人間はいろいろな人と知り合い、そして会話を交わしたり一緒の時間を過ごすこと、そして現在のようにネットで情報を共有することでいろいろな学びが出来ると改めて感じました。
この気づきをくれた丸山さん、ほんとうにありがとうございます。
そしてゆっくりお休みください。
合掌。