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IT、特にコンサルに携わる方々を癒すメッセージを、ついでに趣味のダーツ話も交えて・・

進捗の良し悪しは約3週間周期で振れていく。。。

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プロジェクトの進捗状況は、経験則かも知れないが、どうも3週間周期くらいで、良くなったり悪くなったりするみたいだ。少なくとも自分が係わった統括範囲では、複数案件において、そんな傾向を感じてきた。

 

例えば、

 

1週目。見た目最悪の状況に対して、とにかく詳細に情報を収集できる依頼をすべて発信しておき、大きな問題に手をうつために、全体感をまず把握し、大きな問題にだけ対策をうち始める。これら対策については会社・組織、人間関係のしがらみは排除し、全面的に協力をとりつけると同時に、細かい問題は来週やるからそれまでは現場で、現有戦力で対応することも依頼する。

 

2週目。大きな問題にうつ対策はそう即効で改善されるわけではない。ただ、「何か変わっている」感覚を与え、それに並行して、細かい問題に対応する細かい情報収集がほぼ終わり、即効性のある細かい問題には次々対策を講じ、この週までにほぼ解決の目途をつける。

 

3週目。ここからは大きな問題の対策効果が目に見えてくるので、細かい問題の対策の続きは元の現有戦力に任せ、大きな問題の解決に全力を投じる。細かい問題解決も現場の自信となり、大きな問題解決に取り組む余裕も少し生まれてくる。ほぼ、事態は改善したといえよう。

 

そして、

 

4週目。おおむね状況がよくなり、現場が明るくなる。自信が戻り、情報連携も良くなり、生産性や品質があがっていく。最良のピークだ。ところが、喜びや安堵は束の間・・・

 

5週目。改善した状況に甘えて、4週目で実は気付けていなかった問題が露呈。再発に動揺し、現場に対応しきれない箇所が出てくる。やばい。急ぎ対策は講じるが・・・

 

6週目。結局新しい、いや実際のところは最初から存在した、潜在的な問題は微少ではなく、多数発覚。対策に追われるうちに、当初予定の作業にうちこむ処理能力を失い、また現場が最悪の状況に向かいだす・・・

 

・・・なんて、ことは残念ながらしょっちゅう起きるのだ(泣)。

 

これが起きない、幸運なプロジェクトというのは、実のところは、

 

潜在的な問題が最初に対象とした問題への対策によって、幸運にも同時に解決できてしまったか、

 

潜在的な問題が露呈(リスクから問題・課題に変わる)するトリガー・イベントを通らずに、幸運にもプロジェクトゴールまで走れてしまったか、

 

あるいは、いったんのリカバリーで主要メンバーが覚醒して、解決能力があがったために潜在的問題にも対処しえる体制になって、そのままゴールへ駈け込めたか、

 

3つくらいのラッキーがあってそうなるだけだと思ってる。そして自分たちコンサルタントの役目は、そのいずれかの道を何とか通ってもらうために、いろんな経験・知恵や勘を働かせて、クライアントを導いてあげることなのだ。そのためなら一度くらいなら道を踏み外しそうになったクライアントのために、「橋のない場所で架け橋となる」こともやりたいものだ。

 

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