ガイドラインは何のために
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「決まり事」を定義した紙を「ルール」ブックと言うとしよう。
ルールとはみんなが守るべき事柄であり、守らない人が現れると場が乱れたり、成否、勝敗の判定が成り立たないことになる。ルールを守ることでそれらをみんながすっきりと受け容れる、あるいは割り切れることができるわけだ。
ところが、世の中には「ガイドライン」というものも存在する。いろいろな訳があろうが、ルールは規則、ガイドラインは指針、と私の業界では理解することが多い。
規則は厳しい決まり、指針はそれよりも緩い決まり、という印象がある。まあ、「緩い決まり」って何だよって気がそもそもする(苦笑)。
そして最近、「ルール」として定義すべき決まり事を「ガイドライン」として緩く運用する例に多数出会っているような気がしてならない。
「ルール」として守ってもらいたいことを、抵抗や調整の手間を嫌って「ガイドライン」で運用しようとすると、定義が緩いのでいろんな言い訳や逃げ道が出来てしまい、結局は揉め事を多発してしまう。そしてそういうガイドラインを発行する人に限って、ガイドライン自体に不備があるのにそれを改めることをしない。気付かないのだ。
そういう仕組みの中で奔走する現場の人は気の毒だ。私はフィー・ビジネスの「コストの側」にいる。ガイドラインの策定支援はできてもオーナーには普通成れない(当社のルール・ガイドラインなら話は別ですが)。最近サービス範囲の限界を感じる次第だ。。。
ガイドラインが不要なのではないが、ルールと両方、存在すべきところに策定されるべきだ。それを今後はしっかり訴えていきたいものだ。
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