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IT、特にコンサルに携わる方々を癒すメッセージを、ついでに趣味のダーツ話も交えて・・

コンサルティング営業の極意?

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営業活動のいろはにほへとこういうタイトルでエントリを書きました

特に反響があったわけでもありませんが(笑)、その後、いろんな経験、気づきも経て、昨今はさらに営業力の重要性を痛感するもので、自分でまたそのエントリも読み返しました。。。

 

「い」 インプットをこちらが与える姿勢を貫く。お土産を渡さずに営業を終えないこと。

「ろ」 論理的に徹し、感情論は廃する。どんなに批判的な言い方で返されても我慢我慢。

「は」 ハキハキしゃべる。いつもより、そして自分なりに工夫して。

「に」 にこやかにいこう。笑顔は営業でとても重要です。

「ほ」 本音で話す。熱意が相手を必ず動かします。

「へ」 下手な小細工はしない。営業は策に溺れるくらいなら直球勝負の方がいい。

「と」 問いかけを1つ残して営業を終える。宿題があると次に会う機会が作り易い。

 

これらはいまだ非常に重要なテクニック7項と、私的には思ってます。

 

ただ、実践指導が不十分なのか、まだまだ後進の人達に浸透させられてないとリスクを感じています。このままでは、苦労することなく獲れると信じていた案件をLOSTしたり拡大どころか継続性を失ったり大きく縮小する案件が出てしまったりするかも。おそらくみんなも理論は大体わかってくれていると思うのですが、どうも実践するための具体性がわかってないのだろうなと。それは当人達の修練以上に指導する側にも問題あるんだろうなと。

・・・なので今後は、自分もより一層後継者達を営業の実戦に帯同させて、きちんと具体的に伝承しようと強く決意する次第です。

 

 

で・・・最近、私が特に気をつけていること、近況分析から意識して努めていること、ご紹介します。

(タイトルが誇張気味ですみません・・・)

 

l  朝メールの徹底。夜(特に深夜)はメールしない。

メールはいつ読んでもらえるかわからないので、できるだけ早めに出社できるよう努力しています。その上で出勤前の自宅での隙間時間や移動時間も含め、始業前に未読メールをできるだけ(苦笑)チェックして、送信・転送すべきメールをできるだけ処理します。私の主義ですが、これを多く積み残した日は絶対ランチはお弁当買うか「抜き」です。夜はよっぽどのことがない限りメールしません。私の場合、殆ど飲酒しているので(泣)、酔った状況で活字を打つことほど危険なことはありません。

l  お会いした人には事後必ず御礼メールを送る。

初対面でも100回目でも、必ず会った人にはその「機会」に対して御礼メールを書きます。実のところ4種類くらい雛形を作って効率化も図っています。メールは交渉ツールに使うのは微妙なことが多いですが、謝意をお知らせするには最高のツールです。交渉事は対面が基本ですから、その申し入れはメールでもいいですが、しばらくしてその準備完了後に連絡するよりも、お会いした直後の御礼メールにさっさとお願いも書いておいて、日程調整等も早くに始めた方が得です。場合によってはそうすることで準備作業を急ぐよう自分を追い込むこともできます(良い意味で)。

l  例え継続提案であっても1枚でもいいから提案書を書く

既存契約が同一メンバーで継続するケースであっても、できるだけ提案書を書くように、書かせるようにしています。2つ理由があって、まずは対顧視点での礼儀。丁寧に継続を受発注していくことにこしたことはない。もう1つはメンバーの士気管理。みんな「仕事」なのでいちいち言わないことも多いですが、長期アサインメント、似たような業務や役割分担の繰り返しはいわゆる飽きもくるだろうし、現場で実は細かいしがらみとかなかなかエスカレーションしづらい問題・懸念もあったりします。なので、継続だろうとクライアントからきちんと次の要求・要件を聞き取り、それをメンバーと話し合って継続することに合意し、その上で「謹んでお請けします」という提案書を書くのです。

l  プレゼンは全員参加で!

あんまり自分だけ出張って提案しても最近はいいことありません。「アンタは常駐して実務するわけでもないでしょ」って反応があったりするし、時には「リーダーが一人しゃべって残りのメンバーは何も言わないなんて非効率じゃないか。連れてくる自体こちらの手間で無駄だ」なんていわれてしまうときまであります。そもそも自分でプレゼンすることで提案内容と自分の役割に対してコミットもしっかり出来るというもの。だから提案のときから資料作成、プレゼンの役割分担とかみんなで話し合って、もちろん互いの技能、得手不得手を相互確認してどうフォローするかも考えて、「全員参加」で臨むようにしています。昔はLOSTの確率が高まらないか心配でしたが、しばらくトライアルしてきて経験的には結論、「LOST増の確率 << メンバーの士気+自分の効率向上」になると悟りました。

l  ステータスの開示

最近はできるだけクライアントリストも訪問等活動予定も、そして提案等の活動ステータスについても、仲間に随時公開するよう工夫・配慮しています。それのBarterで仲間からも公開をお願いしやすいし、クライアントの重複や迂回路みたいな意味合いでいろいろ協同できたりするし、そして何より、「悪いNEWSをぎりぎりに打ち明けざるをえない」最悪のアクションを最大限回避できます。持論ですが100100勝なんてナンセンス。だめなときも早め早めにシェアが一番です(経験に基づき)。

l  プレゼン資料の基本形から大きく逸脱しない

n  表紙とあいさつ文にも魂を込めること

n  提案の背景やクライアント環境について当社理解を必ず述べる

n  作業のアプローチを必ず書く(WHATだけじゃなくてHOWで説得する)

n  基本タスク(フロー)、スケジュール、体制、

n  前提事項や想定リスクを添え、最後に「提案に対するご返答期限(当社希望)」で締めくくる。

l  要員は「TBD」にしない。でもぎりぎりまで最高の体制になるようパズルは繰り返す。

経験の集約ではあるけれど、統計的には想定体制における要員が全て実名でないものは、「TBD」が多ければ多いほど勝率は大きく下がることは間違いない。「TBD」でも勝てるときはあるけど、労力は余計にかかるし、むしろ「AもしくはB」のように選択肢にする方がいい。ただ実際のアサインメントは、獲れて配置を実際に行うその日まで丁寧に慎重に検討し、候補者とも入念に取組みの目的とか期待役割とかしっかりシェアしながら最終化する。

l  プライシングは勘を信じて、それ以上にはディスカウントしない。

思いっきり値下げをすれば、他社に勝つ=仕事が獲れるという理論はありますが、コンサルティングにおいて、また自分のビジネスエリアにおいて、やはり通年で整理してみると、プライシングはいわば「勘で最終化する」みたいなポイントもあって、「正価で押す」「もう一声の余裕を少し持たせる」「何度も少しずつ粘って値引きで駆け引きする」みたいなやりかたよりも、「最初から勘を信じて決めた額で押す」のが正解だと思います。今我々のようなサービス業に求められているのは、本質的にその成果にみあう額を要求することだと。そのくらい胸をはって交渉していきたいと思ってます。それに一度下げて獲ったあとはもう上げられないし、その顧客ないし最悪その業界でそれが基本価格化するリスクが高いのです。

l  交渉においては「押す」のか「引く」のか、はっきり決める

最近は、交渉で押したり引いたりと混ぜ混ぜにするとあまり良い結果が出ないことが多いです。私のおすすめは、一度「押す」のか「引く」のか、しっかり考え抜いて、方針をはっきり決めることです。引く場合は個人的にはそのタイミングのみ、狙いを定めて一気に引き、後退したところに相手の興味を引き出して前のめりにさせるのが通常の戦術です。複数回引くのはあまり相手の妥協や再交渉意識を引き出せない気がします。押す場合はどの程度の強さで押すのかの工夫が必要になります。回数は何度かTRY可能ですがその場合は強弱といいますか何回目に最強のPUSHをするかは考え抜いてから実行しないと単なる高圧、逆切れみたいな印象になり効果をうまないですけど。(なお、この戦略に関しては、経験に基づく私個人の好みが結構に影響していることは付加しておきたいと思います)

l  コミュニケーション・パスを複数作る

営業において、活動のパス(コンタクト先)を1つに絞ることは理論的には危険です。そのパスが停滞したり妨害にあったりした際にバックアップできるパスも持ち、必ず2つ以上のパスを確立し運用することが大事です。ただし、その複数パスを同時に使うことは商流的には良くないことが多いので、あくまでその時々でメインとバックアップと役割ははっきり決めましょう。局面に従い役割をスイッチすることはOKですが、双方メインはありえないです。あと言うまでもないことですが基本はメインとサブの双方にその反対のパスの使用を知らせないことは大事です(存在は知られていて問題ない)

l  提案活動においても「教訓纏め」を行う

勝っても負けても営業活動におけるふりかえりは重要です。勝った場合はこれから実行にあたってのリスク分析やそういう有事に備えたバックアッププランを考えるのに役立ちますし、終わったあとのふりかえりでも参考データになります。負けた場合でも敗因の分析になります。

 

 

ご参考になるかわかりませんが、少しでもお役にたつところがあれば誠に幸いです。

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